建てる・つくる仕事
防除作業監督者(ぼうじょさぎょうかんとくしゃ)とは?
防除作業監督者は、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(建築物衛生法)」に基づく法定資格で、特定建築物におけるねずみ・昆虫などの防除業務を監督する責任者です。 国家試験ではなく、厚生労働大臣が登録した講習機関で講習を修了することで認定されます。 防除薬剤の正しい使用や作業員の安全確保、衛生的な建築物環境の維持を担う重要な資格です。
防除作業監督者は、建築物衛生法に基づき必ず配置が求められるため、ビル管理や施設運営の現場では欠かせない存在です。特に大規模ビルや商業施設、病院、学校といった多くの人が利用する建物では、ねずみや害虫による被害は衛生上だけでなく安全面や経済面でも大きなリスクになります。そのため、防除作業監督者は現場の点検・計画立案・薬剤の選定・効果確認までを一貫して管理し、長期的に安定した衛生環境を維持する役割を担います。また、作業員への指導や監督を行う立場にあるため、専門知識だけでなくリーダーシップや実務経験も重要とされる資格です。
防除作業監督者の試験概要
| 根拠法令 |
建築物における衛生的環境の確保に関する法律(建築物衛生法)に基づく
講習修了資格。 建築物ねずみ・昆虫等防除業の営業所ごとに配置が義務づけられる中核人材。 |
|---|---|
| 所管官庁 |
厚生労働省。 講習の実施は都道府県等の委託先や業界団体(例:日本ペストコントロール協会 など)が担当。 |
| 取得方法 |
指定カリキュラムの講習を受講し、最終の修了考査に合格して修了。 学科中心(法令、建築物衛生管理、ねずみ・昆虫の生態と防除、薬剤と安全管理、作業計画と監督 等)。 |
| 受講要件 |
原則として特段の学歴・実務要件はなし(募集要項に準拠)。 防除業に従事予定/従事中の人が主な対象。 |
| 合格基準 |
修了考査(筆記)に合格すると修了証が交付され、資格を取得。 実技試験はなし。 |
| 実施時期・会場 |
年数回、各地域で実施。 日程・会場は実施団体の公表スケジュールに従う(早めの申込が無難)。 |
| 主な活躍分野 | 建物の害虫・害獣防除(ビル管理、商業施設、食品工場、病院、ホテル、自治体入札案件 等)での作業計画・監督・品質管理。 |
防除作業監督者Q&A
- Q1. これは試験ではなく講習なの?
- はい。指定カリキュラムの講習を受講し、最後に行う 修了考査(筆記)に合格して取得します。
- Q2. 合格率はどれくらい?難しい?
-
修了考査は講習内容の理解度を確認する基礎レベルです。
配布テキストと講義を押さえれば合格しやすい資格です。 - Q3. 受講に実務経験や学歴の条件はある?
-
原則特段の要件はありません。
防除業務に携わる予定の人が主に受講します。 - Q4. 資格を取ると何ができる?
-
建築物ねずみ・昆虫等防除業の営業所での
計画立案・作業監督・安全衛生管理を担うことができます。
営業所ごとに本資格者の配置が必要です。 - Q5. 更新は必要?有効期限は?
-
講習修了資格のため更新制度はありません。
法令改正に合わせて知識更新は推奨されます。
防除作業監督者が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- 特定建築物において防除業務を受託する場合の責任者
あると有利な職業
公式情報/出典
- 厚生労働省「建築物衛生法」関連資料
- 登録講習機関「防除作業監督者講習」案内
難易度: ⭐️⭐️ (難易度2)
※試験はなく講習受講のみ。ただし薬剤管理やスタッフ指導に高度な責任が伴います。


