医療とケアの仕事
医療用具販売(賃貸)管理者(いりょうようぐはんばい(ちんたい)かんりしゃ)とは?
医療用具販売(賃貸)管理者は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」に基づき、医療機器の販売・賃貸を行う事業所に必ず配置しなければならない管理者です。 国家資格ではなく、都道府県知事が指定する講習を修了することで資格を得られます。 適正な販売・賃貸を行うための知識を持ち、利用者の安全を守る役割を担います。
医療用具販売(賃貸)管理者は、単に販売や貸し出しを管理するだけではなく、利用者の安全性や利便性を考慮して適切な商品を提供する役割も担っています。たとえば、在宅医療で使用される酸素濃縮装置や電動ベッド、車いすなどは、利用者の体調や住環境に合わなければ十分に機能を発揮できません。そのため、管理者には製品知識だけでなく、医療や介護に関する基本的な理解も求められます。また、販売業者や医療機関、介護事業所との連携を通じて、利用者に最適な製品を届ける調整力も重要です。高齢化の進行に伴い、在宅医療や福祉用具の需要は増加しており、この資格を持つ人材は今後ますます求められると考えられます。
医療用具販売(賃貸)管理者の概要
| 資格区分 | 国家資格に基づく講習修了資格(薬機法に基づく法定資格) |
|---|---|
| 根拠法令 |
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)。 医療機器を販売・賃貸する事業者は「営業所ごと」に管理者を配置する義務がある。 |
| 役割 |
・販売/賃貸する医療機器の安全管理 ・機器の保守点検状況の確認 ・使用者(患者・医療機関)への適切な説明 ・不具合・事故の報告体制の管理 ・薬機法に基づく帳簿・記録の整備と管理 |
| 取得方法 |
・指定機関が実施する「講習」を受講(1〜2日) ・講習修了で資格取得(試験なし) ・講習費は1~2万円台が一般的 |
| 受講要件 |
特別な学歴・実務経験は不要。 医療機器販売の初心者でも取得できる。 |
| 更新 | 更新制度なし(講習は一度でOK) |
| 難易度 | 講習形式のため難易度は低め。医療機器の基礎知識は必須。 |
医療用具販売(賃貸)管理者 Q&A
- Q1. 国家資格なの?
-
名称独占の国家資格ではなく、薬機法に基づく「講習修了資格」。
医療機器販売業・賃貸業を行う営業所には必ず配置が必要。 - Q2. 試験はある?
-
いいえ。
指定講習を受講すれば修了となり、試験はない。 - Q3. 医療機器のどの分類が対象?
-
一般的に、クラスⅠ〜Ⅳのうち「販売・賃貸で扱う機器全般」。
ただし高度管理医療機器は別の管理者(販売業許可区分)が必要な場合がある。 - Q4. どんな仕事に役立つ?
-
・在宅医療機器のレンタル業者
・医療機器ディーラー(営業)
・医療機器の通販・販売企業
・高齢者施設や福祉用具の貸与事業所
などで必須・推奨資格となっている。 - Q5. 未経験でも取れる?
-
取得可能。
医療機器を扱う仕事を始める前に取る人が多い。
医療用具販売(賃貸)管理者が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- 医療機器販売業者・賃貸業者の管理者
あると有利な職業
公式情報/出典
- 厚生労働省「薬機法」関連資料
- 都道府県実施「医療機器販売業等に関する講習」案内
難易度: ⭐️⭐️ (難易度2)
※講習修了で取得可能。取得自体のハードルは低い。


