医療用具の修理業の責任技術者(いりょうようぐのしゅうりぎょうのせきにんぎじゅつしゃ)

医療・ケア
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医療用具の修理業の責任技術者(いりょうようぐのしゅうりぎょうのせきにんぎじゅつしゃ)とは?

医療用具の修理業の責任技術者は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」に基づき、医療機器の修理業許可を受ける際に必ず配置しなければならない責任者です。 国家資格ではなく、大学・高専等で理工系や薬学等を修めた者、または医療機器関連の実務経験を持つ人が選任されます。 修理工程の品質管理や安全性の確保を担い、医療現場で安心して医療機器が使えるよう支える重要な役割を果たします。

責任技術者は、修理の実務を直接行うだけではなく、修理体制そのものの管理責任を担っています。たとえば、修理に使用する部品の品質確認や、作業手順の標準化、修理記録の管理なども含まれており、医療機器メーカーや修理業者にとっては欠かせない存在です。また、医療機器は人命に直結するため、責任技術者は常に最新の法規制や技術基準を把握し、スタッフに教育を行うことも求められます。患者に安心して治療を受けてもらうための「縁の下の力持ち」として、安全な医療提供を支える非常に重要な役割を担っているといえます。

医療用具の修理業の責任技術者の概要

資格区分 国家資格に基づく講習修了資格(薬機法に基づく法定資格)。 医療機器修理業では「事業所ごと」に必ず責任技術者を置く義務がある。
根拠法令 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)。
医療機器の修理を行う場合、業種区分ごとに必要な講習を修了した責任技術者を配置する必要がある。
役割 ・医療機器修理の品質管理
・修理工程の点検、保守計画の管理
・不具合報告・事故対応
・薬機法に基づく記録・帳簿の整備
・修理後の動作確認および安全性評価
取得方法 ・指定された「責任技術者講習」を修了する(1〜3日程度)
・筆記試験はなし(講習修了で取得)
・業種区分(区分1〜区分8など)ごとに必要な講習が異なる
受講要件 ・基本は実務経験または関連学歴が必要(例:工学系学科、医療機器関連の実務)
・区分により要件が異なるため、事前確認が必須
更新 更新なし(講習修了で永年有効)
難易度 区分により違うが、講習形式のため試験はなく比較的取りやすい。
ただし業務内容は専門性が高い。

医療用具の修理業の責任技術者 Q&A

Q1. 試験はあるの?
いいえ。試験はなく、指定講習を受講すれば修了となる。
Q2. 区分って何?
医療機器の種類によって修理区分(1〜8など)が決まっており、 各区分ごとに必要な講習が異なる。
例:画像診断装置、治療装置、生命維持装置など。
Q3. 未経験でも取得できる?
区分による。
一部区分は実務経験または工学系の学歴が必要。
経験ゼロの場合は受講できない区分もある。
Q4. どんな仕事に役立つ?
・医療機器メーカーのサービスエンジニア
・病院の臨床工学部門(ME部門)
・医療機器保守点検会社
・医療機器販売・レンタル会社の修理部門
Q5. 講習費はいくら?
約2〜4万円が一般的。
区分が増えるほど費用が増える。

責任技術者が必要な職業/あると有利な職業

必ず必要な職業

  • 医療機器修理業の責任者

あると有利な職業

公式情報/出典

  • 厚生労働省「薬機法」関連資料
  • 医療機器修理業に関する厚生労働省通知

難易度: ⭐️⭐️⭐️ (難易度3)
※国家試験はなく、学歴・実務経験が要件。責任と専門知識が求められる。

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