ものづくり・工場の仕事
乾燥設備作業主任者(かんそうせつびさぎょうしゅにんしゃ)とは?
乾燥設備作業主任者は、「労働安全衛生法」に基づく国家資格で、木材・穀物・化学製品などを乾燥させる大型設備を使用する際に、安全管理を担う責任者に必要な資格です。 乾燥設備は高温・高圧を利用するものが多く、火災や爆発などの重大事故につながる危険性を伴うため、労働災害を防止する目的で主任者の選任が義務付けられています。
主任者は、設備の点検や安全装置の確認、換気や温度管理の調整、作業員への安全指導、非常時の避難誘導などを行います。特に粉じん爆発やガス爆発は乾燥設備で発生しやすい事故の一つであり、主任者はそのリスクを未然に防ぐための監督者として大きな役割を担います。 また、設備の運転計画を立案し、定期的なメンテナンスやトラブル発生時の原因究明も主任者の業務に含まれます。
乾燥設備は木材加工業、食品加工業、化学工業など幅広い分野で導入されており、主任者の存在は各業界の安全と生産性の確保に欠かせません。特に大量生産を行う工場では乾燥工程が品質に直結するため、現場全体を統率する主任者の責任は非常に重いといえます。
- 資格の種類: 国家資格
- 分野カテゴリ: ものづくり・工場
- 対象者: 木材、食品、化学製品などを扱う工場や設備で乾燥工程を担当する人
受験概要
所管 | 厚生労働省(試験実施:安全衛生技術試験協会) |
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受験資格 | 学歴・年齢不問。誰でも受験可能。 |
試験内容 | 学科試験(乾燥設備の構造と原理、安全装置、火災・爆発防止、関係法令、安全衛生など) |
合格率 | 約50〜60%前後 出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 |
乾燥設備作業主任者を取るために必要なこと
- 基礎学習: 設備構造や安全管理、火災・爆発防止の知識を学ぶ。
- 受験準備: 過去問題集を使って、出題傾向を把握する。
- 試験受験: 学科試験を受験し、合格することで資格を取得。
- 主任者選任: 合格後、事業所から主任者に選任され、現場の安全統括を行う。
乾燥設備作業主任者が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- 乾燥設備を扱う工場スタッフ(木材・食品・化学製品など)
あると有利な職業
- 建材製造スタッフ
- 食品工場スタッフ
公式情報/出典
- 厚生労働省「労働安全衛生法」関連資料
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会
難易度: ⭐️⭐️⭐️ (難易度3)
※危険性の高い設備を扱うため、試験内容は安全管理分野が中心。