建てる・つくる仕事
ずい道等の掘削等作業主任者(ずいどうとうのくっさくとうさぎょうしゅにんしゃ)とは?
ずい道等の掘削等作業主任者は、「労働安全衛生法」に基づく国家資格で、トンネル工事(ずい道)や地下工事など、地山を掘削する作業で安全管理を担う責任者に必要な資格です。 トンネルや地下構造物の建設では、土砂崩壊、落盤、湧水、酸欠など重大な災害が発生する危険があり、現場での安全対策が不十分だと人命に関わる事故につながります。そのため、主任者を必ず選任することが法令で義務付けられています。
主任者は、掘削作業の計画策定、支保工や切羽の安定確認、換気や照明の確保、作業員への安全教育、緊急時の避難誘導などを担当します。特にトンネル工事は長期間かつ大規模で行われるため、現場全体を総合的に監督できる主任者の役割は極めて重要です。 また、地質条件や地下水位、爆薬の使用など専門知識が必要な場面も多く、技術的な判断力と責任感が求められます。
この資格を取得することで、トンネルや地下鉄、道路、ダムなど大規模なインフラ整備の現場で安全責任者として活躍でき、土木技術者や施工管理者としてのキャリアアップにも直結します。日本の社会基盤を支える最前線で、安全を守るキーパーソンとなる資格です。
- 資格の種類: 国家資格
- 分野カテゴリ: 建てる・つくる
- 対象者: トンネル工事や地下工事の掘削現場に従事する人
受験概要
所管 | 厚生労働省(試験実施:安全衛生技術試験協会) |
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受験資格 | 学歴・年齢不問で受験可能。 |
試験内容 | 学科試験(地山の性質、掘削方法、支保工、換気・照明、安全衛生、関係法令など) |
合格率 | 約40〜50%前後 出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 |
ずい道等の掘削等作業主任者を取るために必要なこと
- 基礎学習: 地山の掘削方法、支保工、換気・安全管理の基礎知識を学ぶ。
- 受験準備: 過去問を中心に出題傾向を把握し、法令問題も重点的に学習する。
- 試験受験: 学科試験に合格することで資格を取得可能。
- 主任者選任: 合格後は事業場から主任者に選任され、掘削作業の安全統括を行う。
ずい道等の掘削等作業主任者が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- トンネル工事スタッフ(土木作業員)
あると有利な職業
公式情報/出典
- 厚生労働省「労働安全衛生法」関連資料
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会
難易度: ⭐️⭐️⭐️⭐️ (難易度4)
※専門性が高く、現場経験を有する人に有利。大規模工事に携わる人には必須の資格。