建てる・つくる仕事
建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者(けんちくぶつとうのてっこつのくみたてとうさぎょうしゅにんしゃ)とは?
建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者は、「労働安全衛生法」に基づく国家資格で、ビルや工場など鉄骨造建築物の骨組みを組み立てる作業において、安全管理を行う責任者に必要な資格です。 鉄骨建方はクレーンや玉掛けを伴う大規模な作業であり、重量物の落下・転倒・高所からの墜落などの災害リスクが高い工程です。そのため、主任者を選任して安全体制を整えることが法律で義務付けられています。
主任者は、組立て計画の作成、安全装置や資材の点検、作業区域の区画、安全帯の使用指導、クレーン作業との連携確認、溶接・ボルト締め工程の安全確保など、現場全体を統括します。特に高所作業での指揮判断や安全教育は主任者の重要な任務です。 現場では経験豊富な鳶職人や鉄骨工が主任者に選任されるケースが多く、チーム全体の安全を守るリーダー的存在です。
この資格を取得することで、鉄骨工事や橋梁架設などの鉄構造物施工現場で安全責任者として働くことができ、施工管理職としてのキャリアアップにもつながります。建設業界における安全と品質の両立に欠かせない実践的な資格です。
- 資格の種類: 国家資格
- 分野カテゴリ: 建てる・つくる
- 対象者: 鉄骨建方や鉄骨造建築の組立て作業に従事する人
受験概要
所管 | 厚生労働省(試験実施:安全衛生技術試験協会) |
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受験資格 | 学歴・年齢不問。誰でも受験可能。 |
試験内容 | 学科試験(鉄骨の構造・組立方法・溶接・高所作業・安全衛生・関係法令など) |
合格率 | 約40〜50%前後 出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会(令和5年度) |
建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者を取るために必要なこと
- 基礎学習: 鉄骨構造や組立手順、安全装置、法令の基本を学ぶ。
- 受験準備: 過去問やテキストで出題傾向を把握し、安全衛生・施工計画を重点的に学習。
- 試験受験: 学科試験に合格することで資格取得。
- 主任者選任: 合格後、現場で主任者に選任され、鉄骨組立作業の安全を統括する。
建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- 鉄骨工(建築現場で鉄骨の組立てを行う場合)
あると有利な職業
公式情報/出典
- 厚生労働省「労働安全衛生法」関連資料
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会(試験情報)
難易度: ⭐️⭐️⭐️⭐️ (難易度4)
※高所作業・クレーン作業など危険度の高い現場で必要なため、経験者に有利。