建てる・つくる仕事
不整地運搬車運転技能講習修了者(ふせいちうんぱんしゃうんてんぎのうこうしゅうしゅうりょうしゃ)とは?
不整地運搬車運転技能講習修了者は、労働安全衛生法に基づく「法定講習修了資格」で、ダンプトラックやクローラ式運搬車など、不整地(舗装されていない現場)で資材・土砂を運搬する車両を運転するために必要な資格です。 「不整地」とは、建設現場・山間地・林道・造成地など舗装されていない場所のことで、通常の自動車免許では運転できない作業車両が多く存在します。
不整地運搬車は、普通のダンプカーよりも車体が小型で安定性が高く、傾斜地やぬかるみなどの悪路でも走行できるように設計されています。 特に土木工事・砕石場・造成現場などでは、この資格を持つオペレーターが必ず配置されるため、重機系現場では欠かせない講習資格の一つです。
講習では、車両構造や走行特性、積載時の重心バランス、安全確認、坂道発進・制動などの基礎操作を学びます。 実技では、実際に不整地での荷積み・荷下ろし・バック操作などを行い、安全運転のポイントを徹底的に身につけます。 修了証は全国で有効で、現場入場に必要な「重機運転資格」として広く認められています。
不整地運搬車運転技能講習修了者の試験概要
| 根拠法令 |
労働安全衛生法に基づく「技能講習修了資格」です。 不整地(未舗装・傾斜・荒地)で荷を運搬する建設機械の運転に必要です。 |
|---|---|
| 所管官庁 | 厚生労働省(講習は都道府県労働局登録教習機関が実施)。 |
| 受講資格 | 18歳以上であれば誰でも受講できます。実務経験は不要です。 |
| 講習内容 |
・不整地運搬車の構造と作動原理 ・荷台の操作(積込み・荷下ろし・ダンプ動作) ・傾斜地・段差での走行安定性 ・バランス中心の走行(重心・傾き) ・視界確保と誘導員との連携 ・日常点検(油圧・タイヤ・エンジン) ・転倒災害の防止と安全走行技術 |
| 試験形式 |
学科試験+実技試験。 実技では、積載状態での走行・旋回・停止・荷下ろしが評価されます。 |
| 特徴 |
建設現場・造成工事・林業現場など「悪路」で活躍する資格。 小型ダンプやキャリアダンプを扱う人には必須で、転倒リスクを抑える技術を身につけられます。 |
不整地運搬車運転技能講習修了者 Q&A
- Q. 不整地運搬車ってどんな車両?
- 未舗装の道路・砂利道・傾斜地など悪路で土砂や資材を運ぶ車両です。小型キャリアダンプやクローラ式ダンプが代表例です。
- Q. 実技試験はどんな内容?
-
・悪路での走行
・積載した状態での安定走行
・停止動作
・荷の積み下ろし(ダンプ動作)
・誘導員との合図確認 バランスと安全確認が最重要です。 - Q. 未経験でも受講できる?
- 問題ありません。講習の大半が基礎操作なので、初心者向けの内容になっています。
- Q. 普通免許は必要?
- 必須ではありません。自動車免許なしでも受講できます。
- Q. 転倒リスクはある?
- ありますが、講習で学ぶ「重心管理」「速度調整」「傾斜角の判断」を守れば安全に運転できます。
不整地運搬車運転技能講習修了者が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
あると有利な職業
公式情報/出典
- 厚生労働省「労働安全衛生法施行令」関連資料
- 登録教習機関(中央労働災害防止協会など)
難易度: ⭐️⭐️ (難易度2)
※重機経験がなくても取得しやすいが、現場での安全運転には実務経験が重要。


