環境とエネルギーの仕事
園芸装飾技能士(えんげいそうしょくぎのうし)とは?
園芸装飾技能士は、国家資格であり、「技能検定制度」に基づいて厚生労働省が認定する技能士の一つです。花や植物を用いて空間を美しく演出する専門家で、ホテルや商業施設、イベント会場などでの装飾業務を中心に活躍します。単なるフラワーアレンジメントではなく、建築・照明・空間デザインなどの知識も含めた総合的な装飾技術が求められます。
園芸装飾技能士は、空間の用途や季節、テーマに合わせて植物を配置し、鑑賞性と機能性の両立を図る職人です。たとえば結婚式場や百貨店のディスプレイ、オフィスの緑化設計など、植物を活かした空間演出に欠かせない存在です。花や観葉植物の種類、生育条件、色彩調和に関する専門知識をもとに、来訪者に感動や癒やしを与える演出を行います。
この資格を取得することで、花の装飾に関する高度な技能を証明できるだけでなく、企業や顧客からの信頼を得やすくなります。実務経験を通じて現場感覚を磨きながら、国家資格としての技術水準を維持することが求められる専門職です。
園芸装飾技能士を取るために必要なこと
園芸装飾技能士試験は、厚生労働省所管の技能検定制度に基づき、各都道府県の職業能力開発協会が実施しています。等級は1級・2級・3級に分かれており、受験資格は等級ごとに次のように異なります。
- 3級:実務経験6か月以上、または職業訓練修了者
- 2級:実務経験2年以上
- 1級:実務経験7年以上、または2級取得後2年以上
試験内容は、学科試験と実技試験の2部構成です。学科では植物の種類・管理方法・装飾デザイン理論などが出題され、実技では実際に植物を用いた装飾制作を行います。受験料はおおよそ1万円前後で、合格率は2級で約60%前後、1級で40%前後とやや難易度が上がります。
(出典:厚生労働省「技能検定職種一覧」)
園芸装飾技能士が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
あると有利な職業
公式情報/出典
出典:厚生労働省「技能検定職種一覧(園芸装飾職種)」、都道府県職業能力開発協会