環境とエネルギーの仕事
ボイラー・タービン主任技術者(ぼいらー・たーびんしゅにんぎじゅつしゃ)とは?
ボイラー・タービン主任技術者は、「電気事業法」に基づく国家資格で、火力発電所や原子力発電所などにおいてボイラーおよびタービン設備の安全運転を監督する技術者です。発電所では高温・高圧の蒸気を使ってタービンを回転させ電気を生み出しますが、その運転管理には高度な知識と経験が求められます。
この資格は、発電設備の中でも熱エネルギーを扱う部門の責任者として位置づけられ、電気主任技術者・ダム水路主任技術者と並ぶ「三大主任技術者資格」の一つです。発電所では有資格者を必ず配置することが義務づけられています。
主な業務は、ボイラー・タービン設備の運転計画の策定、燃焼管理、温度・圧力制御、安全弁や配管の点検、緊急時の対応などです。環境対策や効率改善の分野でも活躍が期待され、再生可能エネルギー設備との連携にも関わるケースがあります。
ボイラー・タービン主任技術者を取るために必要なこと
- 受験資格:発電・機械・熱工学などの実務経験が必要。大学・高専卒業者は一定期間の実務を経て受験可能。
- 試験内容:筆記試験は「熱力学」「流体力学」「機械工学」「電気事業法」「保安管理」など。極めて専門性が高い内容です。
- 合格率:例年10〜15%前後と難関。特に「一種」は高い技術レベルを要します。
- 登録:合格後、経済産業大臣への申請を経て免状交付。発電所での主任技術者として選任可能です。
火力発電所・地熱発電所・大型プラントなどで必須の資格であり、エネルギー分野における高度技術者として長期的なキャリア形成が可能です。
ボイラー・タービン主任技術者が必要な職業/あると有利な職業
1. 必ず必要な職業
- 発電所職員(火力・地熱発電の設備管理担当)
2. あると有利な職業
公式情報/出典
- 根拠法令:電気事業法(昭和39年法律第170号)
- 所管:経済産業省
- 試験実施機関:一般財団法人 電気技術者試験センター
- 出典:経済産業省「主任技術者制度概要」/電気技術者試験センター「令和6年度試験案内」


