消防設備点検資格者(しょうぼうせつびてんけんしかくしゃ)

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消防設備点検資格者(しょうぼうせつびてんけんしかくしゃ)とは?

消防設備点検資格者は、消防法に基づき、建物に設置された消防設備を定期的に点検するために必要な国家資格です。 消火器、スプリンクラー、自動火災報知設備、避難設備などの点検を行い、その結果を消防署に報告する責任を負います。 講習を受講して修了考査に合格することで取得でき、ビルメンテナンス業界や消防設備業者にとって必須の資格です。

消防設備点検資格者は、単なる点検作業員ではなく、防災の最前線を担う専門職です。点検結果によっては設備の交換や改修が必要となり、建物利用者の安全に直結する判断を行います。近年は高齢化社会の進展や地震・火災といった災害リスクの高まりから、防災意識が強く求められ、資格者の需要も拡大しています。特に商業施設や医療機関、学校、オフィスビルなど多くの人が利用する建物では、資格者がいなければ法的に定められた点検を行うことができません。そのため、安定した需要があり、防災業界でのキャリア形成に直結する資格といえます。

消防設備点検資格者の受講概要

根拠法令 消防法(第17条の3の3 ほか)
所管官庁 総務省 消防庁/登録講習機関
資格区分 ● 甲種:全ての消防用設備等を点検できる
● 乙種:消火器・誘導灯など、対象設備が限定される
役割 建物に設置されている消防設備(消火器・自火報・誘導灯など)の
点検・機能確認・劣化のチェックを行い、報告書を作成する専門資格。
法定点検を行うために欠かせない資格のひとつ。
受講資格 ● 甲種:一定の実務経験 or 関連資格が必要
● 乙種:実務経験のない人でも受講できる
講習日程 登録講習機関で随時実施
講習内容 ● 消防法規
● 各設備の構造・点検方法
● 実技(設備の確認・操作など)
● 修了試験
修了判定 講習修了考査に合格すると取得できる
特徴 ・ビル管理会社や消防設備会社で特に需要が高い
・甲種はできる範囲が広く、キャリアアップにつながりやすい
・建物の「消防点検報告」に直接関わる実務性の高い資格

消防設備点検資格者 Q&A

Q1. 甲種と乙種は、どちらを目指すべきでしょうか?
実務で扱う設備の幅によって選ぶのが自然です。
まず乙種から始めて、仕事に慣れてきた段階で甲種を目指す人も多く、段階的に進めやすい資格です。
Q2. 講習内容は専門的ですか?
設備の仕組みや点検方法など、初めて触れる内容もありますが、講義では図解や実物を使って説明されることが多く、理解しながら進められるよう工夫されています。
予備知識がなくても参加しやすい内容です。
Q3. 修了試験の対策は必要でしょうか?
講習で扱われたポイントから出題されるため、配布資料を少し見返しておくと安心です。
「実務でどう使われるか」を意識しながら整理すると覚えやすくなります。
Q4. 実技は経験がなくても大丈夫ですか?
その場で基本操作を確認しながら進むので、初めての方でも取り組めるようになっています。
点検に必要な観点を丁寧に教えてもらえるため、実践的な理解に繋がります。
Q5. どんな人に向いている資格ですか?
建物管理や設備の整備に関わりたい人、手順に沿って点検作業を進めるのが得意な人には特に向いています。
安全を支える役割なので、落ち着いて確認する姿勢が活きる資格です。

消防設備点検資格者が必要な職業/あると有利な職業

必ず必要な職業

あると有利な職業

公式情報/出典

  • 総務省 消防庁「消防設備点検資格者制度概要」
  • 日本消防設備安全センター「消防設備点検資格者講習案内」

難易度: ⭐️⭐️ (難易度2)
※難易度は受講日程・修了考査をもとに当サイト独自に評価しています。

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