整備管理者(せいびかんりしゃ)

運ぶ・支える
運ぶ・支える仕事

整備管理者とは?

整備管理者は、自動車運送事業者(バス会社・タクシー会社・運送会社など)が保有する車両の 日常点検・定期点検・車両整備の計画および管理を統括する責任者です。 車両の安全運行を確保するための法定配置資格であり、事業所ごとに必ず選任しなければなりません。

この資格が求められる理由は、運送事業の車両は走行距離・使用頻度が高く、一般のマイカーと比べて 整備不良による事故リスクが大きいためです。 整備管理者は、車両の状態を把握し、適切な点検スケジュールの策定・整備記録簿の管理・整備の外注先の管理など、 事業者の安全運航の中核を担います。

選任されるには、実務経験や自動車整備士資格など一定の条件が必要であり、 運送業界では整備士からキャリアアップする代表的ポジションとして認識されています。 安全管理体制の構築、法令遵守、運輸支局の監査対応など幅広い知識が求められ、責任の大きい専門職です。

整備管理者の試験概要

根拠法令道路運送車両法・貨物自動車運送事業法に基づく公的資格(法定配置資格)。
自動車運送事業の車両管理を適正に行うための制度。
所管官庁国土交通省(地方運輸局)。
受験資格以下のいずれかを満たすこと:
・自動車整備の実務経験2年以上
・自動車整備士資格(2級以上)保持者
試験内容筆記試験(自動車構造、点検整備、法令、整備管理制度)。
整備記録の扱い、安全管理体制、点検計画策定など実務直結の内容。
試験方式筆記のみ。年数回、地方運輸局で実施。
合格率約60〜80%(年度・地域で変動)。 出典:地方運輸局「整備管理者選任前研修 修了者データ 令和5年度」
資格取得までの流れ研修申込み → 研修受講 → 筆記試験 → 修了 → 事業所へ選任届提出。
整備士資格保持者は学習負担が軽い。
更新5年に1回の再研修受講が必要。
留意点整備管理者は事業所ごとの必置資格。 選任後は法令遵守と安全管理の責任を負い、監査や行政処分にも関わる重要な役職。

よくある質問(Q&A)

Q. 整備管理者になるには整備士資格は必須ですか?

A. 必須ではありませんが、整備士資格保持者のほうが圧倒的に選任されやすいです。 実務経験のみでも受験可能です。
Q. 整備管理者は現場作業もしますか? A. 主に管理職ですが、事業所によっては点検補助など現場作業を兼務する場合もあります。
Q. 運送会社以外でも必要ですか?

A. 自家用バスを複数保有する企業や自治体など、保有台数によっては選任義務があります。

整備管理者が必要な職業/あると有利な職業

【必ず必要な職業】

【あると有利な職業】

公式情報/出典

・地方運輸局「整備管理者選任前研修」 ・国土交通省 道路運送車両法関連資料(令和5年度)

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