運ぶ・支える仕事
計算技術検定試験とは？
計算技術検定試験は、全国工業高等学校長協会（全工）が実施する文部科学省後援の公的資格で、工業分野で必要となる「正確な計算力」「電卓操作」「関数を用いた実務計算」などを総合的に評価する検定です。工業高校では定番の資格として扱われ、数学・計算・製造現場の基礎力を証明できる資格として高い信頼を得ています。
試験では、四則演算に加え、平方根・百分率・金利計算・電卓のメモリー機能を活用した複合計算まで、実務で使われる計算処理が幅広く出題されます。製造業・建設業・機械加工・品質管理など“数字を扱う現場”では、スピードと正確さが強く求められるため、この資格は現場力の基盤として役立ちます。
電卓や関数処理の操作を体系化して学べるため、社会人のスキルアップとしても有効です。特に工業分野を志望する学生にとって、業界での基礎力を証明できる資格として重要視されています。
計算技術検定試験の試験概要
| 根拠法令 | なし（文部科学省後援の公的資格）。 全国工業高等学校長協会が実施する工業計算技能の検定。 |
|---|---|
| 主催 | 全国工業高等学校長協会（全工）。 |
| 種類 | ・1級（高度な実務計算） ・2級（基礎〜中級） ・3級（入門レベル） |
| 受験資格 | 制限なし（学生・社会人とも受験可能）。 工業高校・専門学校での受験が多い。 |
| 試験内容 | 【3級】 ・四則演算 ・小数・分数計算 ・基本的な割合・百分率 【2級】 ・関数キーを使った複合計算 ・平方根計算 ・電卓メモリー機能 ・実務的な数量計算（材料費・歩留まりなど） 【1級】 ・高度な複合計算 ・電卓による高速処理 ・品質管理・生産管理に関する計算 ・工業分野の実務問題（原価計算・部品計算など） |
| 難易度 | ・3級：入門レベルで取りやすい ・2級：実務計算でやや難しい ・1級：高度な計算力が求められ難易度高め |
| 資格取得までの流れ | （1）級を選択 （2）筆記・実技（電卓）試験を受験 （3）合格 → 認定証発行 （4）工業分野での基礎能力として活用可能 |
| 更新 | 更新なし（終身資格）。 |
計算技術検定試験に関するQ&A
Q1. 電卓実務検定と何が違う？
A. 電卓検定は事務系寄り、計算技術検定は“工業系の実務計算”が中心です。
Q2. 社会人でも受験できますか？
A. 可能です。特に製造・品質管理の現場では評価されます。
Q3. どれくらいの計算スピードが必要？
A. 1級は実務並みのスピードが必要で、相当なトレーニングが求められます。
計算技術検定試験が必要な職業／あると有利な職業
必ず必要な職業
- なし（公的資格のため必置職ではない）
あると有利な職業
- 製造スタッフ
- 品質管理スタッフ
- 機械加工スタッフ
- 生産管理スタッフ
- 工業系の事務・計測担当
公式情報／出典
- 全国工業高等学校長協会 計算技術検定試験
