言語聴覚士(げんごちょうかくし)

医療・ケア
医療とケアの仕事

言語聴覚士(げんごちょうかくし)とは?

言語聴覚士は、「言語聴覚士法」に基づく国家資格で、言葉や聞こえ、飲み込みに障害を持つ人をサポートする専門職です。 失語症や発達障害による言語の遅れ、難聴による聞き取り困難、摂食・嚥下障害など、多岐にわたるリハビリテーションを担当します。 病院、リハビリセンター、特別支援学校など幅広い現場で活躍でき、チーム医療の一員として重要な役割を果たします。

言語聴覚士は、子どもから高齢者まで幅広い世代を対象に支援を行います。発達期の子どもには言葉の習得をサポートし、学習やコミュニケーション能力の発達を助けます。一方で高齢者や病気の後遺症を持つ人には、嚥下訓練や発声練習を通じて生活の質を向上させる取り組みを行います。専門的な知識と根気強い支援が求められ、患者本人だけでなくその家族にも安心を届ける存在です。

言語聴覚士の試験概要

根拠法令 言語聴覚士法(平成9年法律第132号)に基づく国家資格。
ことば・聴覚・発声・飲み込みなどの障害に対する検査・訓練を行う専門職として、知識と技術を評価する制度。
所管官庁 厚生労働省。
国家試験の実施は「一般財団法人 医療研修推進財団」が担当。
受験資格 以下のいずれかに該当する者:
・指定された大学・短大・専門学校で必要課程を修了
・外国の同等資格を持ち、厚生労働省の認定を受けた者
試験内容 <学科試験> 全問マークシート方式。
主な科目:基礎医学、臨床医学、言語発達、言語障害学、聴覚障害学、心理学、音声学、嚥下障害、リハビリテーション医学など。
実技試験 国家試験に実技試験はなし。
臨床実習による評価が中心となる。
合格基準 総得点の約60%前後。
科目別の足切りはなく、全体の点数で判定される。
試験日程 年1回実施(例年2月)。
合格発表は3月頃。

言語聴覚士国家試験Q&A

Q1. 合格率はどれくらい?
毎年55〜70%前後。
医療系国家資格の中ではやや高め。
Q2. 文系でもなれる?
なれる。
ただし養成校では医学・心理学など専門科目を学ぶため、入学後は理系寄りの学習が必要。
Q3. 実習は大変?
病院・リハビリ施設・学校などで実習があるため負担は大きい。
ただし現場経験がそのまま就職に直結しやすい。
Q4. 主な就職先は?
病院(急性期・回復期)、リハビリテーションセンター、耳鼻科クリニック、老人保健施設、特別支援学校など。
Q5. 言語と聴覚どちらの仕事が多い?
施設によるが、言語障害(失語症・構音障害・発達障害)への訓練が多め。
聴覚障害(補聴器・聴覚訓練)も専門性が高い分野として需要がある。

言語聴覚士が必要な職業/あると有利な職業

必ず必要な職業

あると有利な職業

公式情報/出典

  • 厚生労働省「言語聴覚士国家試験」
  • 厚生労働省「言語聴覚士国家試験結果(令和5年度)」

難易度: ⭐️⭐️⭐️ (難易度3)
※合格率は7割前後と比較的高いが、幅広い医療知識が求められるため。

タイトルとURLをコピーしました