ファッション・美容の仕事
管理美容師(かんりびようし)とは?
管理美容師は、「美容師法」に基づく国家資格で、美容所の衛生管理や従業員の指導を担う立場に就くための資格です。 美容師免許を持つ人が、一定の実務経験を積み、厚生労働大臣指定の講習を修了することで取得できます。 美容所を2人以上の美容師で運営する場合は、必ず管理美容師を配置しなければならないと法律で定められています。
管理美容師は、単に美容師としての技術力に加えて、職場全体の衛生管理やスタッフ教育を担うため、高度な知識と責任感が求められる存在です。美容所では消毒や清掃、器具の管理など、細かなルールを守ることで感染症やトラブルを防ぎ、安全なサービスを提供できる環境を整える必要があります。その中心的な役割を担うのが管理美容師です。
また、管理美容師はチームをまとめるリーダー的存在でもあり、若手美容師の技術指導や接客マナーの教育を行うことも多いです。近年では美容所の大型化や多店舗展開も進み、スタッフが増えるほど管理美容師の重要性は増しています。美容業界全体の信頼性を支える立場として、衛生と品質の両面から美容サービスを守る資格といえるでしょう。
管理美容師の試験概要
| 根拠法令 |
美容師法に基づく国家資格。 美容室の衛生管理・スタッフ指導を適切に行う「管理者」としての能力を認定する。 |
|---|---|
| 所管官庁 |
厚生労働省。 講習は都道府県知事が指定する団体が実施。 |
| 受講資格 |
美容師免許取得後、実務経験3年以上。 ※美容所の管理者になるには、この資格(講習修了)が必須。 |
| 内容 |
筆記試験ではなく、指定講習の受講と修了が要件。 衛生管理・感染症予防・美容所運営・接遇指導などを学ぶ。 |
| 講習日数 |
2日間(合計10時間)が一般的。 都道府県によって開催日程が異なる。 |
| 修了証 | 講習を修了すると「管理美容師資格認定講習修了証」が発行される。 |
管理美容師Q&A
- Q1. 管理美容師は美容師免許とは別なの?
- 別資格。美容師免許を持った上で、管理者としての講習を修了する必要がある。
- Q2. 試験はある?
-
試験はなし。
指定された「講習」を受け、出席すれば修了できる。 - Q3. 美容室の店長は必ず管理美容師が必要?
-
必須。
美容所の開設者または管理者となる人が管理美容師である必要がある。 - Q4. フリーランス美容師にも必要?
-
自分の店舗を持つ場合のみ必要。
シェアサロンや面貸しで働く場合は不要。 - Q5. 講習はどこで受けられる?
-
各都道府県の美容師会などが年数回開催している。
県をまたいでの受講も可能な場合が多い。
管理美容師が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- 美容師(美容所を2人以上の美容師で運営する場合)
公式情報/出典
- 厚生労働省「美容師法」関連資料
- 都道府県実施「管理美容師講習要項」
難易度: ⭐️⭐️ (難易度2)
※試験はなく講習修了で取得可能。ただし美容師免許と実務経験が前提です。


