動力車操縦者(どうりょくしゃそうじゅうしゃ)

動力車操縦者(どうりょくしゃそうじゅうしゃ)とは?

動力車操縦者とは、鉄道の列車・機関車・電車・新幹線などを運転するために必要な国家資格です。鉄道営業法施行規則に基づく国土交通省所管の国家資格で、運転士として乗務するには必ず取得しなければなりません。鉄道会社の運転士、機関士、新幹線運転士、貨物列車運転士などがこの資格を持っています。

この資格は「免許制」であり、車両の種類や用途によって「新幹線」「電気車」「内燃車」「気動車」「原動機付機関車」「無軌条電車」など、複数の区分に分かれています。それぞれ運転できる車両が限定されるため、業務範囲を拡大するには上位区分の免許を追加取得する必要があります。

動力車操縦者免許の取得には、鉄道会社などが設置する国交省指定の「動力車操縦者養成所」で所定の教育課程を修了することが必須です。学科(運転理論・鉄道法規・信号・保安)と実技(シミュレーター・実車運転)を組み合わせた訓練を受け、国が実施する筆記・実地試験に合格することで免許が交付されます。 安全輸送に直結するため、他の資格に比べて身体検査・適性検査の基準も厳しく、運転士の職務適性が重視されます。

なお、資格の有効期限はありませんが、運転業務に従事するには定期的な適性検査と安全講習の受講が義務付けられています。 鉄道運転士を目指す人にとっての登竜門であり、専門学校や鉄道会社の社内養成制度から目指すのが一般的です。

動力車操縦者を取るために必要なこと・試験概要

根拠法令鉄道営業法施行規則 第29条〜第41条
所管官庁国土交通省 鉄道局
受験資格満18歳以上で、国交省指定の動力車操縦者養成所で教育課程を修了した者
試験内容学科試験(運転理論、信号・保安、鉄道法規、構造)および実地試験(シミュレーター・実車運転)
試験方式筆記+実技(国交省による技能審査)
合格率約80〜90%(教育課程修了者に限る)
資格取得までの流れ鉄道会社や専門学校で養成課程に入所 指定教育機関での講義・実習を修了 国土交通省による学科・実地試験を受験 合格後、運転区分ごとに「動力車操縦者免許」を取得 現場配属後、定期的に適性・安全講習を受講
免許更新有効期限なし。ただし3年ごとに適性検査と安全講習を実施

動力車操縦者免許は、鉄道業界で働く運転士にとっての必須資格です。新幹線・特急・貨物列車など、運転する車両によって区分が異なりますが、いずれも高度な集中力と安全意識が求められる職業です。

動力車操縦者が必要な職業/あると有利な職業

必ず必要な職業

あると有利な職業

公式情報/出典

  • 国土交通省 鉄道局「動力車操縦者養成・免許制度」
  • 鉄道営業法施行規則 第29条〜第41条
  • 動力車操縦者技能試験規程
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