公務員・安全を守る仕事
衛生工学衛生管理者(えいせいこうがくえいせいかんりしゃ)とは?
衛生工学衛生管理者は、労働安全衛生法に基づく国家資格で、作業環境や労働衛生に関する専門的な知識を持ち、職場の健康管理や災害防止を統括する専門職です。 特に化学物質・粉じん・騒音・有害ガスなど、特殊な作業環境下での安全衛生活動を行う職場において、事業者が選任することが義務づけられています。
一般の「第一種衛生管理者」よりもさらに専門性が高く、理工学的知識を活用して作業環境を分析・改善できる人材として認められる資格です。 産業保健スタッフや安全管理部門のリーダーとして、企業や工場の衛生水準を維持・向上させることが求められます。
この資格を持つことで、企業の労働安全衛生マネジメントにおける責任者や専門顧問、安全衛生委員会の中心メンバーとして活躍でき、労働安全コンサルタント(衛生)へのステップアップにもつながります。
衛生工学衛生管理者の試験概要
| 根拠法令 |
労働安全衛生法に基づく国家資格です。 「有害業務に関する専門的な衛生管理」を行うために設けられた資格で、特に化学物質・粉じん・騒音などのリスクがある職場で重要な役割を担います。 |
|---|---|
| 所管官庁 | 厚生労働省/労働基準監督署。 |
| 受験資格 |
誰でも受験可能です(学歴・職歴の制限なし)。 一般的な「衛生管理者」とは別区分で、より専門的な内容になります。 |
| 試験内容 |
・労働衛生(一般・有害) ・化学物質の性質とリスク評価 ・作業環境測定と改善方法 ・工業衛生・工学的対策 ・労働安全衛生法令 |
| 特徴 |
化学系・工学系の知識があると有利な資格。 製造業・化学プラント・研究施設など、多くの現場で需要が高いのが特徴です。 |
衛生工学衛生管理者 Q&A
- Q. 衛生工学衛生管理者とは何をする資格?
-
化学物質・粉じん・有害ガス・騒音など、作業環境上の有害要因を管理し、労働者の健康を守る専門資格です。
測定・改善指導・設備改善の提案など、現場の衛生環境の維持に深く関わります。 - Q. 衛生管理者との違いは?
-
衛生管理者は「一般的な健康管理」が中心。
衛生工学衛生管理者は「有害業務に対する専門管理」が必要な場合に選任されます。 - Q. 理系でなくても受験できる?
- 受験自体は可能ですが、内容は化学・工学寄りなので、基礎知識があると理解が早いです。
- Q. 試験の難易度は高い?
-
一般の衛生管理者より難しく、合格率も低めです。
ただし過去問対策がしっかり効くので、学習計画を立てれば合格できます。 - Q. どのような業界で需要がある?
-
製造業、化学工場、研究施設、半導体工場、金属加工業など、
有害物質を扱う環境では幅広く必要とされる資格です。
衛生工学衛生管理者が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
あると有利な職業
公式情報/出典
- 厚生労働省「衛生工学衛生管理者免許試験の実施について」
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会(令和5年度試験統計)
難易度: ⭐️⭐️⭐️⭐️(難易度4)
※理工系知識が必要な専門試験。合格率20〜30%前後。


