液化石油ガス設備士(えきかせきゆガスせつびし)とは?
液化石油ガス設備士は、「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(液化石油ガス法)」に基づく国家資格で、LPガス(プロパンガス)設備の設計・施工・保守点検を行う専門技術者です。家庭用から業務用まで幅広いガス設備の安全を守る役割を担います。
液化石油ガスは高いエネルギー密度を持つ一方で、爆発や火災の危険もあるため、法令で「液化石油ガス設備士」の有資格者が設備工事や点検に従事することが義務づけられています。具体的には、ガス配管の接続、ガス器具の設置、漏れ検査、定期的な保安点検などを行い、事故を未然に防ぎます。
また、施工技術だけでなく、ガス消費設備の圧力管理や燃焼特性の理解、法令遵守の知識も求められます。住宅リフォームや店舗開業時のガス設備改修など、身近な現場で活躍する国家資格のひとつです。
液化石油ガス設備士を取るために必要なこと
- 受験資格:誰でも受験可能(学歴・年齢制限なし)ですが、実務経験があると有利です。
- 試験内容:筆記試験(液化石油ガス法令、基礎理論、構造・施工)と実技試験(配管作業・検査)を実施。
- 合格率:例年30〜40%程度と、実務者向けの中堅難易度です。
- 登録:合格後、経済産業大臣登録講習を修了し、都道府県知事への登録で正式に資格が付与されます。
この資格は、LPガス販売事業者や住宅設備会社、給湯器メーカーなどの業務に必須で、法令に基づいた保安体制の構築に欠かせません。
液化石油ガス設備士が必要な職業/あると有利な職業
1. 必ず必要な職業
- ガス販売スタッフ
2. あると有利な職業
- 住宅設備スタッフ
- 建設作業員(住宅・配管工事)
- ビルメンテナンススタッフ
公式情報/出典
- 根拠法令:液化石油ガス法(昭和42年法律第96号)
- 所管:経済産業省
- 試験実施機関:一般財団法人 液化石油ガス保安促進協会(LPGPA)
- 出典:経済産業省「液化石油ガス設備士制度概要」/液化石油ガス保安促進協会「令和6年度試験案内」