パソコン・テクノロジーの仕事
基本情報技術者試験とは?
基本情報技術者試験(FE:Fundamental Information Technology Engineer Examination)は、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が実施する国家資格で、ITエンジニアの登竜門として最も知られる試験です。システム開発・ネットワーク・データベース・アルゴリズムなど、エンジニアとして基礎となる専門知識を総合的に評価します。
プログラミングの本質理解、情報セキュリティ、プロジェクト管理、システム戦略など、実務に直結する領域が幅広く問われるため、企業からの評価が非常に高い国家資格です。IT未経験からエンジニアを目指す人の最初の壁として知られ、“取得すれば基礎力がある”と判断されます。
2023年度以降はCBT試験(コンピュータ試験)へ完全移行し、実技(プログラミング言語選択)も含む柔軟な試験方式となっています。エンジニア志望者はもちろん、業務でIT担当を兼ねる総務・企画職にも役立つ実践的な資格です。
基本情報技術者試験の試験概要
| 根拠法令 | 情報処理の促進に関する法律に基づく国家資格。 IPAが実施する情報処理技術者試験区分のひとつ。 |
|---|---|
| 主催 | 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)。 |
| 試験区分 | ・基本情報技術者試験(レベル2) ※応用情報・高度試験へのステップ資格。 |
| 受験資格 | 制限なし(誰でも受験可能)。 大学生・社会人・未経験者すべて対象。 |
| 試験内容 | 【テクノロジ系】 ・アルゴリズムとデータ構造 ・プログラミング(擬似言語/言語選択問題) ・ネットワーク技術 ・データベース設計 ・情報セキュリティ 【マネジメント系】 ・プロジェクトマネジメント ・サービスマネジメント 【ストラテジ系】 ・システム戦略 ・経営管理 ・法務(知的財産、個人情報保護など) |
| 試験方式 | CBT方式(通年実施)。 会場でPCを用いて受験。 |
| 合格基準 | 1000点満点中 600点以上。 各分野の基準点も満たす必要がある。 |
| 難易度 | 国家資格として中級レベル。 ITパスポートより難しく、応用情報よりは易しい。 プログラミング未経験者にはやや難関。 |
| 資格取得までの流れ | (1)受験日を選んで申込み (2)CBT試験を受験 (3)スコア判定 (4)合格証書が交付される |
| 更新 | 更新なし(終身資格)。 ※技術革新に合わせた継続学習は必要。 |
基本情報技術者試験に関するQ&A
Q1. ITパスポートとの違いは?
A. ITパスポートは基礎、基本情報は“エンジニア向けの技術国家資格”です。
Q2. 文系でも合格できますか?
A. できますが、アルゴリズムとプログラミング理解が必須で学習量は多めです。
Q3. 就職での評価は?
A. ITエンジニア職、社内SE、インフラ職で非常に高い評価があります。
基本情報技術者試験が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- なし(業務独占の国家資格ではない)
あると有利な職業
- システムエンジニア(SE)
- インフラエンジニア
- ITサポートスタッフ
- 情報システム部門スタッフ
公式情報/出典
- IPA(独立行政法人 情報処理推進機構) 基本情報技術者試験


