医療とケアの仕事
福祉用具専門相談員(ふくしようぐせんもんそうだんいん)とは?
福祉用具専門相談員は、「介護保険法」に基づき、福祉用具貸与事業所に必ず配置しなければならない法定講習修了資格です。 介護ベッドや車いすなど、利用者の生活を支える福祉用具について選定・提案・調整を行います。 利用者の状態や住環境に合わせた最適な用具を提供することで、自立支援と介護負担の軽減に大きく貢献します。
福祉用具専門相談員は、単に用具を手配するだけでなく、利用者の身体状況や介護者の負担、住環境のバリアフリー化などを総合的に考慮して提案を行う点が特徴です。例えば、同じ介護ベッドでも利用者の身長や動作能力に応じて適切な機能を選び分ける必要があり、高度な知識と経験が求められます。また、ケアマネジャーや理学療法士など他の専門職と連携しながら最適な福祉用具の活用を支援するため、チーム医療・介護の一員として重要な役割を果たします。高齢化社会の進展に伴い、今後ますます需要が高まる注目の資格です。
福祉用具専門相談員の概要
| 資格区分 |
その他資格。 介護保険制度における「福祉用具貸与・販売事業所」で必要となる配置職員。 |
|---|---|
| 根拠制度 |
介護保険法。 福祉用具貸与・販売の提供には、必ず専門相談員が配置されることが義務付けられている。 |
| 主な業務 |
・利用者の身体状況や生活環境の把握 ・介護ベッド、車いす、歩行器などの選定・提案 ・モニタリング(利用状況の確認) ・住宅改修との調整 ・事業者・ケアマネとの連携 |
| 取得方法 |
指定研修(概ね5〜7日)を修了することで取得。 筆記試験はなく、研修の受講+修了で資格が付与される。 |
| 研修内容 |
・生活支援技術 ・福祉用具概論 ・介護保険制度 ・選定・適合のポイント ・実技演習(ベッド、車いすなど) |
| 難易度 |
低め。研修さえ受講すれば取得できる。 ただし実務は奥が深く、経験と知識が必要。 |
| 活かせる職場 |
・福祉用具貸与事業所 ・特定福祉用具販売事業所 ・介護ショップ ・病院/施設の用具担当部署 |
福祉用具専門相談員 Q&A
- Q1. どんな仕事?
- 介護用ベッドや車いすなど、利用者に合った「福祉用具」を選び、生活をサポートする専門職。 いわば “暮らしの道具のプロコーディネーター”。
- Q2. 試験はある?
- ありません。 指定研修を受講して修了すれば資格が付与される。
- Q3. 未経験でも取れる?
- 取れる。年齢制限もなし。 福祉初心者の入口として人気。
- Q4. ケアマネ・介護福祉士との違いは?
-
ケアマネは「介護サービス全体の計画」。
福祉用具専門相談員は「道具(用具)の選定・調整」。 役割がまったく違う。 - Q5. 将来性は?
- 高齢化が続く限りニーズは安定。 ただし企業によっては営業寄りの働き方になる点は注意。
福祉用具専門相談員が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- 福祉用具貸与事業所の相談員
あると有利な職業
公式情報/出典
- 厚生労働省「福祉用具専門相談員指定講習」関連資料
- 介護保険制度関連ガイドライン
難易度: ⭐️⭐️ (難易度2)
※講習修了で取得可能。比較的取得しやすいが、介護現場では必須に近い。


