はい作業主任者(はいさぎょうしゅにんしゃ)とは?
はい作業主任者は、「労働安全衛生法」に基づく国家資格で、はい(積み込み・荷積み)作業を行う現場において、安全管理を担う責任者に必要な資格です。 ここでいう「はい」とは、船舶・倉庫・工場などで重量物や貨物を積み上げたり荷役する作業を指します。荷崩れや落下、重量物による事故は労働災害につながりやすく、現場では必ず主任者を選任し、安全体制を徹底することが法令で義務付けられています。
主任者は、積み込み計画の策定、作業場所の区画、安全装置や揚重機械の点検、作業員への安全指導、荷崩れ防止の措置、緊急時の避難誘導などを行います。現場の安全確保と作業効率を両立させる役割を担うため、荷役や物流の現場で重要な存在となります。 また、港湾や造船所、倉庫業など幅広い業界で必要とされるため、活躍の場は多岐にわたります。
この資格を取得することで、船内荷役や大型倉庫での物流業務において安全責任者として働くことが可能になり、物流業界・運輸業界でのキャリアアップにもつながります。物流の現場を支える専門資格としての重要性は高いです。
はい作業主任者の試験概要
| 根拠法令 |
労働安全衛生法に基づく国家資格です。 倉庫・港湾・物流センターなどで行われる積付け、荷揚げ、荷下ろし作業の安全を確保するために選任されます。 |
|---|---|
| 所管官庁 | 厚生労働省(講習は労働局認定の安全衛生教育機関が実施)。 |
| 受講資格 |
年齢制限や実務経験は不要で、誰でも受講可能です。 講習受講後の修了試験に合格すると資格が付与されます。 |
| 試験内容 |
・荷の重心・荷姿の基礎知識 ・フォークリフトやクレーンとの連携作業 ・荷の積付け・固縛方法 ・ロール物・パレット物の特性 ・荷くずれ・転倒防止の措置 ・作業通路の確保、接触事故の防止 ・運搬作業のリスク(挟まれ・墜落・転倒) ・関係法令(労働安全衛生法) |
| 試験形式 |
学科講習+修了試験のみ。 実技試験はありません。 |
| 特徴 |
倉庫・港湾・工場の物流現場で幅広く求められる資格です。 フォークリフト作業や荷役作業を行うチームの安全管理者として、事故防止の中心的役割を担います。 |
はい作業主任者Q&A
Q1. 「はい作業」とは何を指しますか?
荷物の「積付け・荷下ろし・移動・荷揚げ」などを総称した作業のことです。
倉庫・港湾・工場・建設現場など、多くの現場に関わります。
Q2. フォークリフト免許は必須ですか?
必須ではありませんが、現場では併せて持っていると非常に有利です。
荷役作業とフォークリフト作業はセットで行われることが多いです。
Q3. 修了試験はどのくらいの難易度?
講習内容を理解していれば問題なく合格できるレベルです。
合格率はおおむね80%以上です。
Q4. 主任者は何を管理するの?
・荷の重心・形状に応じた積付け方法の指示
・荷崩れ防止(固縛・ラッシング)
・フォークリフトとの接触防止
・通路確保と作業者配置の安全確認
・危険予知(KY)活動の実施
荷役作業での事故を防ぐ現場責任者です。
Q5. どんな業界で活かせますか?
・物流倉庫
・港湾荷役業
・工場の出荷/納品部門
・建設現場の資材搬入
・大型商業施設の搬入口
荷物を扱う現場ならほぼすべてで需要があります。
はい作業主任者が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
あると有利な職業
公式情報/出典
- 厚生労働省「労働安全衛生法」関連資料
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会
難易度: ⭐️⭐️⭐️ (難易度3)
※荷役現場での実務経験者に有利。物流業や港湾業では需要が高い資格。


