保安技術職員(ほあんぎじゅつしょくいん)

環境・エネルギー
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保安技術職員(ほあんぎじゅつしょくいん)とは?

保安技術職員は、「原子炉等規制法(原子力基本法に基づく関連法)」に基づく国家資格で、原子力発電所や核燃料関連施設などの安全運転を監督・管理する専門技術者です。
この資格は、発電所などでの保安監督・設備管理・放射線防護など、極めて高度な知識と責任が求められる国家資格のひとつであり、原子力分野の“最後の砦”とされるポジションです。

原子力発電所を運転する電力会社や関連施設では、法令により一定数の保安技術職員を選任することが義務づけられています。資格者は、運転中の原子炉の監視・異常時対応、保安検査や点検計画の策定、再稼働審査に関する技術書類の作成など、国家レベルの安全確保に関与します。

この資格は、原子力規制委員会の下で厳格に運用されており、発電所勤務経験や高度な技術研修を経た上で受験できる専門的な制度です。社会的責任の大きさと引き換えに、極めて高い技術的信頼を得られる資格でもあります。

保安技術職員を取るために必要なこと

実施団体原子力規制委員会(内閣府)
受験資格発電施設や核燃料取扱施設での実務経験、または指定学科修了者
試験日程年1回(秋期)
試験方式筆記試験および口述試験
試験科目原子力工学、放射線防護、法令、保安管理、運転・監視技術など
合格基準全科目で60点以上
受験料13,000円前後(年度により変動)
合格率約15〜20%(令和5年度:約400人受験/合格者約70人)

保安技術職員が必要な職業/あると有利な職業

1. 必ず必要な職業

2. あると有利な職業

公式情報/出典

  • 根拠法令:原子炉等規制法(昭和32年法律第166号)
  • 所管:原子力規制委員会(内閣府)
  • 試験実施機関:原子力規制庁/原子力安全推進協会(JANSI)
  • 出典:原子力規制委員会「保安技術職員制度概要」/原子力安全推進協会公表資料
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