環境とエネルギーの仕事
放射線取扱主任者(ほうしゃせんとりあつかいしゅにんしゃ)とは?
放射線取扱主任者は、放射線障害防止法に基づき、放射性同位元素や放射線発生装置を取り扱う施設において、安全管理を行うために必置とされる国家資格です。 研究機関、医療機関、原子力関連施設などで、放射線の使用計画・管理・教育を行い、法令遵守を確保する重要な役割を担います。
放射線取扱主任者は第一種から第三種まで区分があり、第一種はすべての放射線源を扱える最上位資格、第二種は中規模、第三種は小規模施設に限定されます。取得には理工系の知識と国家試験合格が必要で、医療現場のX線や放射線治療、原子力施設での管理、工業用の非破壊検査など活躍分野は多岐にわたります。放射線の安全利用を確保するため、社会にとって不可欠な資格といえます。
- 資格の種類: 国家資格(主任者免状)
- 分野カテゴリ: 環境・エネルギー
- 対象者: 研究者、医療技師、原子力関連企業従事者
試験概要
実施団体 | 文部科学省(原子力規制委員会の所管) |
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取得方法 | 所定の養成課程(大学・専門機関)を修了 または国家試験に合格し、指定の実務経験を経る |
区分 | 第一種/第二種/第三種 |
試験日程 | 年1回(10月頃) |
試験方式 | 筆記試験(マークシート中心) |
試験科目 | 放射線の基礎 放射線の計測と測定 放射線防護と健康影響 放射線関連法規 |
合格率 | 第一種:約10%、第二種:約30%、第三種:約40% ※出典:原子力規制委員会「放射線取扱主任者試験結果(令和5年度)」 |
受験料 | 第一種:17,000円/第二種:13,000円/第三種:10,000円 |
放射線取扱主任者になるために必要なこと
- 養成課程修了: 大学や専門機関で所定の講習・実習を修了
- 国家試験合格: 学科試験で必要な基準をクリア
- 実務経験: 一定の期間、放射線業務に従事して申請
- 免状交付: 文部科学省から主任者免状を取得
放射線取扱主任者が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- 放射線技師:放射線を扱う医療機関などで必置
あると有利な職業
- 研究者:研究炉や原子力施設で必須スキルとして評価
公式情報/出典
- 原子力規制委員会「放射線取扱主任者試験案内」
- 原子力規制委員会「試験結果(令和5年度)」
難易度: ⭐️⭐️⭐️⭐️ (難易度4)
※難易度は合格率・実務要件・試験範囲をもとに当サイト独自に評価しています。