運ぶ・支える仕事
自動車整備士とは?
自動車整備士は、自動車・バイク・トラックなどの点検・整備・修理を行う国家資格です。 ブレーキ、エンジン、電装系、排気系など、多数の機械・電子システムで構成される車両を安全に保つため、専門知識と高度な技能を用いて整備を行います。
近年はハイブリッド車・EV(電気自動車)・先進運転支援システム(ADAS)など技術の進化が急速に進み、整備士は機械×電子制御の両方に精通する職種として重要度が増しています。 自動車の故障診断もコンピュータ化され、診断機(スキャンツール)を使う高度な整備が主流となっているため、資格を持つ整備士はどの企業からも強く求められています。
国家資格には3級 → 2級 → 1級と段階があり、2級整備士が最も現場で広く活躍する中心資格です。1級は高度な診断・整備を担う上級資格として位置づけられています。 また、自動車整備工場は一定数以上の車検整備を行う場合、有資格者の配置が義務付けられているため、整備士資格は業務独占性の高い国家資格です。
車の安全を守るという社会的使命があり、技術職としての専門性・キャリアの安定性・手に職がつく点で、長く働ける職種として支持されています。
自動車整備士の試験概要
| 根拠法令 | 道路運送車両法および関係省令に基づく国家資格。 点検整備の専門技能を認定し、自動車整備業の安全性を担保する制度。 |
|---|---|
| 所管官庁 | 国土交通省(地方運輸局) |
| 区分 | ・1級(自動車・小型車) ・2級(ガソリン・ジーゼル・シャシ・二輪) ・3級(ガソリン・ジーゼル・二輪) |
| 受験資格 | 養成校卒業者、実務経験者など。 学歴・経験に応じて受験レベルが異なる。 |
| 試験内容 | 筆記試験(構造・法規・電装・燃料系統など)。 実技試験(点検、故障診断、測定、調整など)。 1級は高度な電子制御の理解が必須。 |
| 試験方式 | 学科+実技(年度により複数回実施)。 養成校は実技免除の制度あり。 |
| 合格率 | ・1級:約20〜30% ・2級:約50〜65% ・3級:約70〜85% 出典:厚生労働省「自動車整備士試験結果(令和5年度)」 |
| 資格取得までの流れ | 養成校入学 or 実務経験 → 試験申込 → 学科試験 → 実技試験 → 合格 → 整備士登録。 |
| 更新 | 更新なし。 ただし技術変化が早いため、研修・メーカー講習の受講が必須レベル。 |
| 留意点 | EV・ハイブリッド車整備には追加講習(特別教育)が必要な場合あり。 |
よくある質問(Q&A)
Q. 自動車整備士は3級から取るべき?
A. いきなり2級から取得する人が最も多いです。 現場での需要も2級が中心です。
Q. 未経験でも整備士になれますか?
A. 養成校に入学すれば未経験でも問題ありません。 実務経験ルートもありますが、養成校ルートが一般的です。
Q. 整備士は将来なくなる仕事ですか?
A. むしろEV化で需要が増えるといわれています。 電子制御の整備が増え、専門資格者の価値はさらに上昇中です。
自動車整備士が必要な職業/あると有利な職業
【必ず必要な職業】
- 自動車整備士(整備工場・ディーラーなど)
【あると有利な職業】
公式情報/出典
・厚生労働省「自動車整備士試験」 ・自動車整備士技能検定資料(令和5年度)


