情報処理技術者(じょうほうしょりぎじゅつしゃ)とは?
情報処理技術者は、経済産業省が所管する「情報処理の促進に関する法律」に基づく国家資格で、IT分野における専門知識と実務能力を評価する制度です。正式には「情報処理技術者試験」と呼ばれ、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施しています。
この資格は、ITエンジニア・システム開発者・ネットワーク管理者など、情報処理分野で働く人々のスキルを客観的に証明する国家資格として位置づけられています。試験はレベル1〜4まで体系化されており、入門から高度専門職まで段階的にステップアップできるのが特徴です。
レベル1(ITパスポート)は基礎的なIT知識を評価する入門資格、レベル2(基本情報技術者)はプログラミングやネットワークなどの基礎技能を問う中核資格、レベル3(応用情報技術者)は設計・マネジメント能力を測る上級資格、そしてレベル4ではシステムアーキテクト・ネットワークスペシャリストなどの専門領域に分かれます。
情報処理技術者試験は、国家資格の中でもIT分野におけるスタンダードとして高く評価されており、企業の採用や昇進条件にも活用されています。特にIT業界では「応用情報以上」で専門職として認められるケースも多く、実務スキルの裏づけとして有効です。
情報処理技術者の試験概要
| 根拠法令 |
情報処理の促進に関する法律(昭和45年法律第90号)に基づく国家資格。 経済産業省が所管し、情報社会におけるIT人材の能力を認定する制度として運営されている。 |
|---|---|
| 所管官庁 |
経済産業省(情報処理推進機構:IPA)。 試験はIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施し、全国で統一的に実施される。 |
| 区分 |
・基本情報技術者試験(FE) ・応用情報技術者試験(AP) ・ITパスポート試験(IP) ・高度情報処理技術者試験(ネットワーク、データベース、情報セキュリティなど) 各試験のレベルはIPAによるレベル1〜4で分類されている。 |
| 試験内容 |
コンピュータ基礎、ネットワーク、データベース、セキュリティ、アルゴリズム、プログラミング、IT戦略など。 午前・午後試験に分かれ、理論問題と実務応用力を問う。 |
| 資格の特徴 |
IT技術者としてのスキルレベルを客観的に証明できる国家資格。 就職・転職・昇進の評価基準として幅広く認知されており、エンジニア・SE・ITコンサルタントなど多様な職種に直結する。 国家資格の中でも社会的信頼度が高い。 |
情報処理技術者 Q&A
Q. 情報処理技術者とはどんな資格?
IT分野の知識・技術・マネジメント能力を認定する国家資格です。システム開発や運用、セキュリティ管理などの専門知識を証明できます。
Q. どんな試験区分があるの?
ITパスポートから高度情報処理まで、初心者から上級技術者までレベルに応じた試験区分があります。ステップアップ式に学べるのが特徴です。
Q. 就職・転職で役立つ?
IT企業はもちろん、一般企業の情報システム部門でも高く評価されます。資格手当の対象にもなりやすい資格です。
Q. 難易度はどれくらい?
ITパスポートは入門レベルですが、基本・応用情報以降は専門性が高くなり、合格率20〜30%前後の中堅〜上級レベルになります。
Q. 資格を取るメリットは?
IT知識の体系的理解を深められるうえ、国家資格として履歴書でも信頼性が高いです。IT業界の登竜門的な資格といえます。
情報処理技術者資格が必要な職業/あると有利な職業
1. 必ず必要な職業
- (該当なし)
2. あると有利な職業
公式情報/出典
- 根拠法令:情報処理の促進に関する法律(昭和45年法律第90号)
- 所管:経済産業省
- 試験実施機関:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
- 出典:IPA公式サイト「情報処理技術者試験制度概要(令和6年度)」


