管理栄養士(かんりえいようし)

食に関わるの仕事

管理栄養士(かんりえいようし)とは?

管理栄養士は、「栄養士法」に基づく国家資格で、栄養指導や給食管理を専門的に行う職業です。 栄養士の上位資格にあたり、病院や介護施設、学校、企業の社員食堂などで栄養管理を担います。 生活習慣病の予防や健康づくりのために、科学的根拠に基づいた食事指導を行う重要な役割を持ちます。

管理栄養士は、単に献立を作るだけでなく、患者や利用者一人ひとりの体質や病状、ライフスタイルに合わせた食事管理を行う専門性が求められます。例えば病院では医師や看護師と連携し、糖尿病や高血圧など生活習慣病の治療食を計画し、介護施設では高齢者が安全に食事をとれるよう嚥下食やソフト食の工夫をします。さらに学校給食では成長期の子どもに必要な栄養素を計算し、健やかな発育を支える役割を担います。栄養学の知識に基づいて健康をサポートする存在として、医療・福祉・教育・企業など幅広い分野で活躍の場が広がっています。

管理栄養士の試験概要

根拠法令 栄養士法に基づく国家資格。
食と栄養の専門家として、人々の健康維持や疾病予防・治療に必要な栄養管理を行うための知識と技能を評価する制度。
所管官庁 厚生労働省。
国家試験の実施は厚生労働大臣指定の試験機関が担当。
受験資格 以下のいずれかに該当する者。
・大学等の「管理栄養士養成課程」を修了した者。
・栄養士資格を持ち、定められた実務経験(年数は学歴等により異なる)を満たした者。
試験内容 学科試験(マークシート方式)。
科目例:社会・環境と健康/人体の構造と機能/基礎栄養学/応用栄養学/臨床栄養学/公衆栄養学/栄養教育論/給食経営管理論/応用力試験 など。
合格基準 総得点の基準以上(毎年変動)。
科目群ごとに基準点が設定されることもある。
試験日程 年1回(例年2月)。
願書受付は例年11〜12月。
実技試験 国家試験に実技はなし。
調理・栄養指導などの実技は養成課程内で評価される。

管理栄養士国家試験Q&A

Q1. 合格率はどれくらい?
全体ではおおむね60%前後。
養成課程(大学)の新卒者は毎年合格率が高い傾向にある。
Q2. 実務経験で受験する場合は難しい?
難易度は上がる。
科目範囲が広く、独学で基礎からやり直す必要があるため、通信講座を併用する人も多い。
Q3. 管理栄養士と栄養士の違いは?
栄養士は「栄養指導・献立作成の基礎職」。
管理栄養士は「病院・施設での栄養管理、栄養ケアマネジメント、指導職」まで担う上位資格。
Q4. 数学や化学が苦手でも大丈夫?
大丈夫。ただし生化学や栄養代謝では基礎的な計算が必要。
苦手な人は早めに準備すると合格しやすい。
Q5. 就職先はどんなところ?
病院、介護施設、保育園、学校給食、健診センター、企業の研究・商品開発など幅広い。
専門性が高いため、求人は安定している。

管理栄養士が必要な職業/あると有利な職業

必ず必要な職業

公式情報/出典

  • 厚生労働省「管理栄養士国家試験」
  • 厚生労働省「管理栄養士国家試験結果(令和5年度)」

難易度: ⭐️⭐️⭐️⭐️ (難易度4)
※合格率は6割前後で、広範な知識が必要なため。

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