ファッション・美容の仕事
管理理容師(かんりりようし)とは?
管理理容師は、「理容師法」に基づく国家資格で、理容所の衛生管理や従業員の指導を担う立場に就くための資格です。 理容師免許を持つ人が、一定の実務経験を積み、厚生労働大臣指定の講習を修了することで取得できます。 理容所を2人以上の理容師で運営する場合には、必ず管理理容師を配置するよう法律で義務付けられています。
管理理容師は、理容所における 衛生管理の責任者 として位置付けられています。毛髪や器具の消毒、感染症の予防、従業員の衛生教育なども担い、利用者が安心して施術を受けられる環境を整える重要な役割を果たします。理容業は人の健康に直結するサービスであるため、国家資格として社会的信頼性が高く、キャリアアップにもつながる資格といえます。
管理理容師の試験概要
| 根拠法令 |
理容師法に基づく国家資格(管理理容師資格認定講習の修了)。 理容所の衛生管理・従業者指導を適切に行うための専門知識を国が認定する制度。 |
|---|---|
| 所管官庁 |
厚生労働省。 講習の実施は都道府県、または指定研修機関。 |
| 受講資格 |
理容師免許取得後、実務経験3年以上が必要。 経験を満たした理容師のみ、管理理容師講習を受講できる。 |
| 講習内容 |
・衛生管理(感染症対策、器具消毒、施設衛生) ・労務管理、接遇、健康管理 ・理容所運営、関係法令 など ※都道府県により細部は多少異なる。 |
| 講習時間 |
合計 衛生管理:10時間程度 理容所運営:6〜10時間程度 ※合計16〜20時間が一般的。 |
| 修了基準 |
全カリキュラムへの出席が必須。 講習後の確認試験で基準点を満たす必要がある。 |
| 講習日程 |
年数回(都道府県により開催頻度は異なる)。 申し込みは各都道府県の理容師担当窓口・生活衛生課が案内。 |
管理理容師講習Q&A
- Q1. 試験(講習)は難しい?
-
内容は実務に即した衛生管理・法令中心で、極端に難しいものではありません。
理容師として日常業務をしていれば理解しやすいです。 - Q2. 講習はどれくらいの期間?
-
通常は2〜3日集中で行われます。
平日開催の地域が多いですが、まれに日曜開催もあります。 - Q3. 修了すると何ができる?
-
理容所の「管理者」として、衛生管理・従業員指導の責任者になれます。
多くの自治体で、理容所の開設には管理理容師が必要です。 - Q4. 美容師の管理美容師とは違うの?
-
違います。
管理理容師は理容所、管理美容師は美容所の衛生・管理責任者です。
法律も講習内容も別です。 - Q5. 独立開業には必要?
-
多くの自治体で、理容所を開設する場合は管理理容師の配置が義務とされています。
自分一人で開業する場合でも取得しておくのが基本です。
管理理容師が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- 理容師(理容所を2人以上の理容師で運営する場合)
公式情報/出典
- 厚生労働省「理容師法」関連資料
- 都道府県実施「管理理容師講習要項」
難易度: ⭐️⭐️ (難易度2)
※試験はなく講習修了で取得可能。ただし理容師免許と実務経験が前提です。


