乾燥設備作業主任者(かんそうせつびさぎょうしゅにんしゃ)

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乾燥設備作業主任者(かんそうせつびさぎょうしゅにんしゃ)とは?

乾燥設備作業主任者は、「労働安全衛生法」に基づく国家資格で、木材・穀物・化学製品などを乾燥させる大型設備を使用する際に、安全管理を担う責任者に必要な資格です。 乾燥設備は高温・高圧を利用するものが多く、火災や爆発などの重大事故につながる危険性を伴うため、労働災害を防止する目的で主任者の選任が義務付けられています。

主任者は、設備の点検や安全装置の確認、換気や温度管理の調整、作業員への安全指導、非常時の避難誘導などを行います。特に粉じん爆発やガス爆発は乾燥設備で発生しやすい事故の一つであり、主任者はそのリスクを未然に防ぐための監督者として大きな役割を担います。 また、設備の運転計画を立案し、定期的なメンテナンスやトラブル発生時の原因究明も主任者の業務に含まれます。

乾燥設備は木材加工業、食品加工業、化学工業など幅広い分野で導入されており、主任者の存在は各業界の安全と生産性の確保に欠かせません。特に大量生産を行う工場では乾燥工程が品質に直結するため、現場全体を統率する主任者の責任は非常に重いといえます。

乾燥設備作業主任者の試験概要

根拠法令 労働安全衛生法に基づく国家資格です。
木材・食品・化学製品などを乾燥する設備は 火災・爆発事故のリスクが高く、特定作業では主任者選任が義務付けられています。
所管官庁 厚生労働省(試験実施は中央労働災害防止協会/安衛協)。
受験資格 誰でも受験可能(年齢・学歴・実務経験の制限なし)。
※乾燥設備の現場経験があると理解がスムーズ。
試験内容 ・乾燥設備の種類(熱風乾燥・回転乾燥・バッチ乾燥など)
・可燃性ガスの発生と爆発要因
・温度・湿度管理、火気管理
・ダクト内の粉じん堆積が起こす事故例
・点検・清掃・異常兆候の判断
・労働安全衛生法令(危険物・可燃性粉じん関連規定)
※特に「爆発・火災防止」が中心テーマ。
試験形式 講習修了試験(学科)。
実技なし。講義内容を理解していれば合格可能。
特徴 乾燥設備は火災リスクが高いため、 工場の班長・監督者・安全担当者の取得率が非常に高い資格です。
食品・木材・金属部品・化学工場など幅広い業界で需要があります。

乾燥設備作業主任者Q&A

Q1. どんな設備で必要になるの?

・熱風乾燥機
・木材乾燥炉
・食品乾燥装置(麺・海産物・農産物)
・化学製品の乾燥設備
・回転式ドラム乾燥機
火災・爆発リスクがある乾燥設備全般で必要です。

Q2. 合格率はどのくらい?

講習型のため合格率は80%前後と高め。
講義内容を押さえていれば問題なし。

Q3. 実技試験はある?

実技はありません。学科のみです。

Q4. どんな人に向いている?

・工場の設備担当者
・乾燥機の運転管理を任される人
・火災リスクの高い工程を扱う人
・安全管理や品質管理を担当する人

Q5. 資格を取るメリットは?

・危険工程の主任者に選任される
・火災・爆発リスクの管理スキルが身につく
・工場系の転職で評価が高い
・安全衛生担当としてのキャリアアップに直結

乾燥設備作業主任者が必要な職業/あると有利な職業

必ず必要な職業

  • 乾燥設備を扱う工場スタッフ(木材・食品・化学製品など)

あると有利な職業

公式情報/出典

  • 厚生労働省「労働安全衛生法」関連資料
  • 公益財団法人 安全衛生技術試験協会

難易度: ⭐️⭐️⭐️ (難易度3)
※危険性の高い設備を扱うため、試験内容は安全管理分野が中心。

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