建てる・つくる仕事
建設機械施工技士は、ブルドーザー・油圧ショベル・ホイールローダーなどの建設機械を安全かつ効率的に運用し、施工管理を行う国家資格です。 1級・2級の区分があり、現場での施工計画、機械操作の指導、安全管理など、機械施工の中核を担う技術者として評価されています。
建設機械施工技士とは?
建設機械施工技士は、国が定める「建設業法」に基づく国家資格で、建設機械を用いた施工を専門的に管理する技術者です。 1級は大型・特殊工事を中心に主任技術者として配置され、2級はより限定された規模の工事で活躍します。
業務内容は、施工計画書の作成、重機の配置・選定、安全確保、作業工程の管理、異常時対応など幅広く、「重機工事のスペシャリスト」として現場全体の安全と効率を左右する重要な役割を持ちます。
重機オペレーターとは異なり、施工管理の立場で現場全体を俯瞰しながら工事を進めるため、技術力だけでなくマネジメント力も求められる資格です。 インフラ整備や災害復旧でも需要が非常に高く、将来性のある専門職として評価されています。
建設機械施工技士の試験概要
| 根拠法令 | 建設業法にもとづく国家資格。 建設機械施工分野の主任技術者となるために必要。 |
|---|---|
| 所管官庁 | 国土交通省 |
| 区分 | 1級建設機械施工技士 / 2級建設機械施工技士 |
| 受験資格 | 学歴・実務経験により受験要件が決まる。 大卒(指定学科)で3年、短大卒で5年、その他は7〜10年など。 |
| 試験内容 | 学科試験 ・施工機械総論 ・施工管理法 ・法規 ・安全管理 実地試験 ・経験記述 ・施工管理知識(品質・工程・安全) |
| 試験方式 | 学科(択一式)+実地(記述式) |
| 合格率 | 学科:約40〜50% 実地:約20〜30% ※令和5年度 国土交通省データ |
| 資格取得までの流れ | 受験資格確認 → 学科試験 → 実地試験 → 合格 → 技術検定合証発行。 |
| 更新 | 資格更新なし(主任技術者講習のみ必要) |
| 留意点 | 実地試験は経験記述の正確さが重要。特に施工トラブル対応や安全確保の説明は評価される。 重機施工の経験が豊富なほど有利。 |
建設機械施工技士に関するQ&A
Q. 重機オペレーターとは違うの?
A. 役割が違います。重機オペレーターは操作担当、施工技士は現場全体の管理担当です。
Q. 経験が浅くても受験できますか?
A. 実務年数が必要ですが、建設会社に入れば受験ルートは確実に開けます。
Q. 年収は上がりますか?
A. 主任技術者として配置されるため、資格手当も大きく、年収アップに直結します。
建設機械施工技士が必要な職業・あると有利な職業
■ 必ず必要な職業
- 建設作業員(建設機械施工管理業務を担当する場合)
■ あると有利な職業
出典
- 国土交通省「技術検定試験(建設機械施工)令和5年度」
- 建設業法(昭和24年法律第100号)


