自然・動物と関わる仕事
騎手(きしゅ)とは?
騎手は、「競馬法」に基づく免許制の国家資格(国家資格相当)で、競走馬に騎乗してレースに出場する職業です。馬の能力を最大限に引き出し、レース展開を瞬時に読み取る判断力と、馬と一体になる高い技術力が求められます。競馬の花形職でありながら、過酷な体重管理や日々の訓練、精神的な集中力が問われる非常に専門的な職業です。
騎手には、中央競馬(JRA)と地方競馬(NAR)の2種類の制度があります。いずれも農林水産省の監督のもと、日本中央競馬会または地方競馬全国協会が免許を交付します。免許を持たない者は競走に出場できず、レースに騎乗するには必ずこの資格が必要です。
騎手の仕事は単に「馬に乗る」だけではありません。調教師や厩務員と協力しながら馬の性格・癖を把握し、調教段階から最適なレース戦略を組み立てます。また、スタートタイミング、ペース配分、位置取り、追い出しなど、数秒単位の判断が勝敗を分ける世界です。プロとしての冷静な判断力と鋼のメンタルが不可欠です。
騎手を取るために必要なこと
- 受験資格:中央競馬(JRA)の場合、15歳以上20歳未満で、所定の身体検査・学力試験を通過した者が対象です。地方競馬(NAR)は満16歳以上で受験可能です。
- 養成課程:JRA競馬学校や地方競馬教養センターに入学し、2〜3年にわたり騎乗技術・競馬規則・馬学・体力訓練を学びます。
- 免許試験:修了後、筆記・実技・面接などの試験を受け、合格者に免許が交付されます。
JRAの騎手試験合格率は毎年約3〜5%と非常に狭き門。受験倍率は20倍を超えることもあります。小柄でバランス感覚の優れた身体能力に加え、学業やメンタル面での適性も評価されます。
騎手が必要な職業/あると有利な職業
1. 必ず必要な職業
2. あると有利な職業
公式情報/出典
- 根拠法令:競馬法(昭和23年法律第158号)
- 試験実施機関:日本中央競馬会(JRA)/地方競馬全国協会(NAR)
- 所管:農林水産省
- 出典:日本中央競馬会「騎手免許試験案内」/地方競馬全国協会「教養センター募集要項」(令和6年度)