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工事担任者(こうじたんにんしゃ)とは?
工事担任者は、電気通信事業法に基づく国家資格で、電気通信回線に端末設備を接続する工事の監督・実施を行うために必要な資格です。 インターネット回線、固定電話、企業内ネットワークなどの配線・接続工事に従事する際に必須とされ、通信インフラを支える技術者に不可欠です。 資格区分は「AI種(アナログ回線)」「DD種(デジタル回線)」に分かれ、さらに工事規模に応じて1〜3種に分かれています。
近年は光回線や5G、IoT機器などの普及により、工事担任者の役割はますます重要になっています。通信インフラの安全かつ効率的な整備を担う資格として、企業からの需要も高いのが特徴です。
工事担任者を取るために必要なこと・受験概要
| 根拠法令 | 電気通信事業法(第73条の2) |
|---|---|
| 所管官庁 | 総務省 |
| 実施団体 | 一般財団法人 日本データ通信協会 |
| 受験資格 | 年齢・学歴・職歴などの制限なし(誰でも受験可能) |
| 資格区分 | 第一級・第二級・第三級の3階級と、「AI・DD総合種」などの通信方式別区分あり |
| 試験内容 |
・電気通信技術(回線構成、信号伝送、端末装置など) ・法規(電気通信事業法・技術基準) ・端末接続工事に関する知識と実務理論 |
| 試験方式 | 筆記試験(マークシート方式)/年2回実施(5月・11月) |
| 合格率 | 約30〜40%(区分や年度により変動) |
| 免許交付 | 総務省(合格後に免許申請が必要) |
| 特徴 |
電気通信設備と端末機器を安全に接続するための国家資格。 インターネット回線、電話、LAN工事など通信分野で広く活用される。 |
工事担任者試験に関するよくある質問(Q&A)
- Q1. 工事担任者とはどんな資格ですか?
-
電気通信回線に端末機器(電話、パソコン、ネットワーク機器など)を接続する際に、技術的な安全を確保するための国家資格です。
工事や点検を行うには、必ず有資格者の監督が必要になります。 - Q2. どんな業種で必要になりますか?
-
通信設備工事会社、ネットワーク施工業者、インターネットプロバイダ、ビルメンテナンス業などで必須・有利な資格です。
特に法人向け通信工事やオフィスLAN構築の現場で重宝されます。 - Q3. 試験の難易度はどのくらい?
-
合格率はおおむね30〜40%。出題範囲は広いですが、計算問題は少なく、理論よりも実務知識が中心です。
電気系初心者でも、基礎から学べば十分合格が狙えます。 - Q4. 効率よく勉強するコツは?
-
各科目の過去問を中心に学習するのが効果的です。
特に「電気通信技術の基礎」「法規」は出題パターンが固定されやすく、過去5年分を繰り返すだけで得点が安定します。 - Q5. 勉強時間の目安は?
-
初心者であれば150〜200時間が目安です。
3か月ほどの計画で、1日1〜2時間のペースを維持できれば十分に合格ラインを目指せます。 - Q6. 講習を受ければ合格しやすい?
-
一部の専門学校や通信講座では、過去問解説や模擬試験を通じた効率学習が可能です。
ただし独学でも充分に合格可能なレベルの試験です。 - Q7. 資格取得後の活かし方は?
-
通信工事業者の工事責任者として登録でき、工事請負・保守点検業務を担当できます。
電気通信主任技術者や電気工事士と併せて取得すると、資格の幅が大きく広がります。
工事担任者が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- 通信工事スタッフ:端末設備を回線に接続する際に必須
あると有利な職業
- ネットワークエンジニア:企業LANや通信設備の設計・施工で有利
公式情報/出典
- 総務省「工事担任者制度概要」
- 日本データ通信協会「工事担任者試験案内(令和6年度)」
- 日本データ通信協会「工事担任者試験結果(令和5年度)」
難易度: ⭐️⭐️⭐️ (難易度3)
※難易度は合格率・学習時間・試験範囲をもとに当サイト独自に評価しています。


