建てる・つくる仕事
高所作業車運転技能講習修了者(こうしょさぎょうしゃうんてんぎのうこうしゅうしゅうりょうしゃ)とは?
高所作業車運転技能講習修了者は、労働安全衛生法に基づく「法定講習修了資格」で、作業床の高さ10メートル以上の高所作業車を運転・操作するために必要な資格です。 建設現場、電気設備工事、通信工事、看板設置、街路樹剪定など、高所での作業が発生するあらゆる現場で必須とされています。 高所作業車は人を安全に持ち上げるための特殊車両であり、適切な操作知識と安全確認が不可欠です。
この資格を取得すると、バケット型の高所作業車(スカイマスターなど)を操作できるようになります。 特に電力会社や通信会社、設備保守業者では、この講習を修了していなければ現場に入れないケースが多く、実務での必要性は非常に高いです。 また、自治体や道路関連業務、造園業でも需要が高く、季節を問わず求人が安定しています。
講習では、機械構造・作業床の安定・風速の影響・墜落防止措置などの理論に加え、実技での操作・走行・昇降・緊急停止操作などを学びます。 「人を乗せる機械」を扱うため、通常の重機よりも安全意識が重視されます。 修了後は全国で有効な修了証が交付され、高所での作業に従事するための必須要件となります。
高所作業車運転技能講習修了者の試験概要
| 根拠法令 |
労働安全衛生法に基づく「技能講習修了資格」です。 高所での作業を行うための作業台付き車両を安全に操作するために必要です。 |
|---|---|
| 所管官庁 | 厚生労働省(講習は都道府県労働局登録教習機関が実施)。 |
| 受講資格 |
18歳以上であれば受講可能。 車両系建設機械やフォークリフトなどの経験は不要です。 |
| 講習内容 |
・高所作業車の構造(ブーム・アウトリガー・作業台) ・作業姿勢の安定確保(傾き・荷重・重心) ・ブームの伸縮・旋回操作 ・アウトリガーの設置と水平取り ・地上との連携・合図の確認 ・接触・挟まれ事故の防止 ・電線・障害物の回避 |
| 試験形式 |
学科試験+実技試験。 実技は、ブームの伸縮・旋回・作業台の正確な位置合わせ、安全確認の徹底が評価されます。 |
| 特徴 |
電気工事・通信工事・建設・設備点検など幅広く必要な資格。 落下・転倒事故が多いため、安全知識と慎重な操作が重視されます。 |
高所作業車運転技能講習修了者 Q&A
- Q. 高所作業車とはどんな車両?
-
高い位置で作業できるよう、作業台を上下・左右に動かせる車両です。
電気工事、通信工事、設備点検でよく使われます。 - Q. 実技試験では何をするの?
-
・作業台の上げ下げ
・ブームの伸縮、旋回操作
・障害物回避、安全確認
・作業位置の正確な停止 安全確認の手順が一番重視されます。 - Q. 未経験でも受講できる?
- 問題ありません。建設機械の経験がなくても受講可能です。
- Q. アウトリガーって何?
-
車両を安定させるために横へ張り出す“足”のような装置です。
水平を取らないと転倒の危険があるため、最重要ポイントです。 - Q. 落下事故は多い?
-
現場では一定数発生しています。
手すり保持・足元確認・急操作を避けることが安全の鍵になります。
高所作業車運転技能講習修了者が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
公式情報/出典
- 厚生労働省「労働安全衛生法施行令」関連資料
- 登録教習機関(中央労働災害防止協会など)
難易度: ⭐️⭐️ (難易度2)
※実技中心の講習で取得しやすく、インフラ・建設業界で需要が高い。


