空調給排水管理監督者(くうちょうきゅうはいすいかんりかんとくしゃ)

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空調給排水管理監督者(くうちょうきゅうはいすいかんりかんとくしゃ)とは?

空調給排水管理監督者は、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(建築物衛生法)」に基づく法定資格で、特定建築物における空調設備や給排水設備の管理業務を監督する責任者です。 国家試験ではなく、厚生労働大臣登録の講習機関が実施する講習を修了することで資格が与えられます。 冷暖房設備や換気システム、給排水システムを衛生的かつ安全に維持管理する役割を担います。

空調給排水管理監督者は、単に設備を管理するだけでなく、建物利用者が快適で健康的に過ごせる環境を提供する使命を持っています。例えば、大規模オフィスビルや病院、商業施設などでは、空調や換気の不備が健康被害やクレームにつながることもあり、監督者の適切な判断と管理は安心して利用できる環境を支える基盤となります。

空調給排水管理監督者の試験概要

根拠法令 建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管法)に基づく講習資格。
建築物内の空調設備・給排水設備の維持管理を安全かつ基準通りに行うための監督者を育成する制度。
所管官庁 厚生労働省。講習は登録講習機関(自治体・公益法人など)が担当。
受講資格 特になし。誰でも受講可能。
講習内容 ・空調設備の構造と作動原理
・給水設備・排水設備の維持管理
・水質管理(残留塩素・濁度・細菌管理)
・汚水・雑排水槽の衛生管理
・冷却塔のレジオネラ対策
・配管・バルブ・ポンプの基礎
・保守点検と記録の取り方
最後に修了考査(筆記)あり。
実技試験 実技はなし。講習内で設備点検の流れを実習的に学ぶ。
合格基準 講習全科目の受講+修了考査に合格すること。
実施時期 登録講習機関により年数回〜不定期。地域差が大きい。
備考 ビルメンテナンス会社では「空調管理の補助資格」として扱われることが多い。

空調給排水管理監督者 講習Q&A

Q1. どんな職場で必要とされる資格?
ビル管理会社、設備管理会社、病院、商業施設、工場など。
特定建築物の空調・給排水設備の管理に役立つ。
Q2. 初心者でも受講できる?
問題なし。受講資格は不要。
Q3. 講習は何日間?
多くは2日間。講義+修了試験で完了。
Q4. 給排水設備のどんな知識を学ぶ?
ポンプ、配管、弁類、受水槽・高置水槽、排水槽、空調冷却水の衛生管理など。
実務者がすぐ役立てられる内容が中心。
Q5. 更新は必要?
更新制度なし。一度取れば永続。
Q6. ビル管(建築物環境衛生管理技術者)との違いは?
ビル管=建物全体の衛生管理責任者。
空調給排水管理監督者=設備管理の「専門領域」を担当。 業務範囲が違う。
Q7. 資格を取ると給料は上がる?
「手当がつく」よりは「採用・評価でプラス」になりやすいタイプ。
給排水・空調を任される場で強みになる。

空調給排水管理監督者が必要な職業/あると有利な職業

必ず必要な職業

  • 特定建築物の空調・給排水管理業務を受託する場合の責任者

あると有利な職業

公式情報/出典

  • 厚生労働省「建築物衛生法」関連資料
  • 登録講習機関「空調給排水管理監督者講習」案内

難易度: ⭐️⭐️ (難易度2)
※試験はなく講習受講のみ。ただし設備の専門知識が求められます。

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