スポーツ・体を動かす仕事
競艇選手とは?
競艇選手(ボートレーサー)は、公営競技であるボートレースに出場し、レースで得た賞金を収入とする国家資格取得者です。国土交通省が所管し、選手登録には国家資格試験(競艇選手資格検定)への合格が必須とされています。選手は「登録選手」として扱われ、レースに出場するための厳格な技術・体力・適性・人物審査をクリアする必要があります。
競艇選手は身長・体重・反射神経・視力など、多くの身体条件を要求されるだけでなく、学科(法令・競走規程)、実技(操縦技術)、体力試験など複数の段階を経て選抜されます。競艇学校(ボートレーサー養成所)に入所し、約1年間の訓練課程を修了した後、国家試験に合格することで正式に選手として登録されます。
選手になった後も、技術訓練やモーター整備講習、安全講習などの継続的な研修が義務づけられており、「プロアスリート+国家資格保持者」という特殊な職業です。レースで上位に入れば賞金は高額で、年収1000万円超の選手も珍しくありませんが、実力主義のため競争も激しい職業です。
競艇選手は全国24のレース場で活躍し、ファンからの注目度も非常に高いプロスポーツ選手であり、公営競技の公平性を担保するために、一般のスポーツとは異なる厳格な法律・規則のもとで活動しています。
競艇選手の試験概要
| 根拠法令 | モーターボート競走法・同施行規則、および国土交通省通達に基づく国家資格試験。 公営競技の公平性確保のため、選手登録には国家による資格付与が必須とされる。 |
|---|---|
| 所管官庁 | 国土交通省(海事局) 実施機関:公益財団法人 日本モーターボート競走会(MBC) |
| 種類 | 競艇選手資格(国家資格) ※「競艇選手資格検定」に合格し、選手登録されることで資格が付与される。 |
| 受験資格 | ・年齢:15歳以上30歳未満 ・身長:175cm未満(女子は制限なし) ・体重:男子49〜57kg、女子44〜52kg程度(基準あり) ・視力:両眼0.8以上(矯正可) ・反射神経・平衡感覚・聴力の基準あり ・人物審査(違法行為履歴・反社会勢力との関係がないこと) ※他のスポーツと比較して身体条件が非常に厳格。 |
| 試験内容 | 【一次試験(書類・体力・適性)】 ・全身反応検査、平衡感覚、静的握力、背筋力、柔軟性 ・短距離走、反復横跳び、シャトルラン など 【二次試験(学科・面接・適性再検査)】 ・学科:モーターボート競走法、競走規程、一般常識、数学基礎 ・心理検査、協調性テスト、人物面接 【養成所入所後(12ヶ月訓練)】 ・操縦実技(旋回、加減速、スタート技術) ・整備研修(モーター分解・整備・組付け) ・戦術訓練(レース展開・コース取り) 【修了後:国家試験(選手資格検定)】 ・操縦技術審査、競走規程筆記、整備技能試験 |
| 難易度 | 合格率は約3〜5%と非常に厳しい。 特に一次試験の身体適性で多くが脱落し、養成所入所後にも厳格な訓練が続く。 日本の国家資格の中でも、最も「身体能力と技術の両面」が要求される資格のひとつ。 |
| 資格取得までの流れ | (1)応募 → 1次試験(適性・体力) (2)2次試験(学科・面接・心理検査) (3)競艇学校(ボートレーサー養成所)入所(約12ヶ月) (4)修了試験 → 国家試験(選手資格検定) (5)競艇選手として登録 → デビュー |
| 更新 | 更新制度はないが、 ・技術講習(年数回) ・安全講習 ・整備講習 ・体力測定 などの継続研修が義務づけられている。基準を満たさない場合は出場停止となる。 |
競艇選手に関するQ&A
Q1. 競艇選手は国家資格なの?
A. はい。競艇選手は「競艇選手資格検定」という国家試験に合格し、国土交通省の認可を受けて選手登録される“国家資格保持者”です。
Q2. 身長が高いと不利って本当?
A. 事実です。艇の特性上、身長が高いと風の抵抗が大きくなるため、身長基準(175cm未満)が設けられています。
Q3. 収入はどのくらい?
A. 新人でも年収500万円以上が普通で、トップ選手は1億円を超えることもあります。
競艇選手が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
あると有利な職業
- モータースポーツ関連スタッフ
公式情報/出典
- 国土交通省 海事局
- 公益財団法人 日本モーターボート競走会(ボートレーサー養成所)
- BOATRACE オフィシャル


