臨床工学技士(りんしょうこうがくぎし)

医療・ケア
医療とケアの仕事

臨床工学技士(りんしょうこうがくぎし)とは?

臨床工学技士は、臨床工学技士法に基づく国家資格で、人工呼吸器や人工心肺装置、透析装置などの生命維持管理装置を操作・保守する専門職です。 医師や看護師と連携しながら医療機器の安全な運用を担い、救急医療や集中治療、手術室など幅広い現場で活躍します。 工学と医療の知識を兼ね備えた、医療機器のプロフェッショナルです。

臨床工学技士は、人工心肺装置や透析機器の専門知識を活かし、治療の成否を左右する重要な役割を担っています。チーム医療の中で工学的視点を提供できる希少な職種であり、医療現場の安全と最先端医療を支える存在として注目されています。

臨床工学技士国家試験の概要

根拠法令 臨床工学技士法(昭和62年法律第60号)に基づく国家資格。
医療機器の操作・保守点検を専門とする医療技術職です。
所管官庁 厚生労働省(医政局)。
国家試験は公益財団法人 医療機器センターが実施。
受験資格 臨床工学技士養成所(専門学校・短大・大学)を卒業した者。
医療系・工学系の知識を学ぶ3〜4年制課程が一般的。
試験内容 学科試験(マーク式):
・医学概論 ・電気工学 ・生体機能代行装置学 ・医療機器安全管理 など
国家試験に実技試験はありません。
試験日 例年3月上旬に実施。
試験地 全国の主要都市。
合格基準 総得点の60%以上を目安に設定。
年度により補正が入る場合あり。

臨床工学技士国家試験Q&A

Q1. 合格率はどれくらい?
毎年おおむね70〜90%前後です。
専門学校・大学でのカリキュラムが試験内容と直結しているため、勉強を積めば合格しやすい資格です。
Q2. 実技試験はある?
国家試験には実技はありません。
医療機器の操作やアラーム対応は、学校の実習・臨床実習で身につけます。
Q3. 看護師や放射線技師とどう違うの?
臨床工学技士は「医療機器の専門家」。
人工心肺装置、人工呼吸器、透析装置などの操作・保守管理を担当します。
医療チームの中で“機械の安全”を守る役割です。
Q4. 工学の知識が必要? 文系でも大丈夫?
電気・機械の基礎は必須ですが、入学後に基礎から学べます。
文系出身でも問題ありません。理解より“暗記”で突破できる範囲も多いです。
Q5. 就職先はどんなところ?
主に病院の臨床工学部門、透析クリニック、集中治療室(ICU)、手術室など。
医療機器の需要が高く、就職率は安定しています。

臨床工学技士が必要な職業/あると有利な職業

必ず必要な職業

あると有利な職業

公式情報/出典

  • 厚生労働省「臨床工学技士国家試験」
  • 厚生労働省「臨床工学技士国家試験結果(令和5年度)」

難易度: ⭐️⭐️⭐️ (難易度3)
※難易度は合格率・学習内容・医療機器操作の専門性をもとに当サイト独自に評価しています。

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