採石業務管理者(さいせきぎょうむかんりしゃ)

採石業務管理者(さいせきぎょうむかんりしゃ)とは?

採石業務管理者は、「採石法」に基づく国家資格で、砕石や岩石採取などを行う採石事業場における安全・環境管理を統括する責任者です。採石事業は建設・道路工事・港湾整備などに不可欠な産業ですが、崩落や粉じんなどの危険を伴うため、一定の規模以上の採石場には必ず有資格者の配置が義務づけられています。

採石業務管理者は、採掘計画の立案、発破作業の安全監督、地盤の安定性確認、排水・粉じん対策などを担当します。また、周辺環境への影響を最小限に抑えるための監視・指導を行うなど、現場と行政の橋渡し役としても重要なポジションです。

特に近年は、環境に配慮した採掘(エコマイニング)や再生資材の利用促進が進む中で、採石業務管理者の役割は「現場の安全責任者」から「持続可能な資源利用を支える技術者」へと広がっています。

採石業務管理者を取るために必要なこと

  1. 受験資格:採石や土木工事などの実務経験が1年以上必要です。採石業界での勤務経験者が多く受験します。
  2. 試験内容:筆記試験は「採石法」「地質・土質」「発破・採掘技術」「環境保全」「安全管理」など。全国一斉に実施されます。
  3. 合格率:例年35〜45%前後で、砂利採取業務主任者と同様に実務経験者中心の試験です。
  4. 登録・免許:合格後、都道府県知事による免許証の交付を受け、採石事業場の管理者として選任されます。

採石業務管理者は、各採石場において「安全管理責任者」として必ず配置が求められるため、建設資材関連業界では取得者の需要が高く、キャリアアップにも直結します。

採石業務管理者が必要な職業/あると有利な職業

1. 必ず必要な職業

  • 土木作業員(採石現場)

2. あると有利な職業

  • 鉱山技術者
  • 重機オペレーター
  • 安全管理者

公式情報/出典

  • 根拠法令:採石法(昭和25年法律第291号)
  • 所管:経済産業省(資源エネルギー庁)
  • 試験実施機関:一般社団法人 全国採石業協会連合会
  • 出典:経済産業省「採石業務管理者試験制度概要」/全国採石業協会連合会資料(令和6年度)
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