索道技術管理者(さくどうぎじゅつかんりしゃ)

運ぶ・支える
運ぶ・支える仕事

索道技術管理者とは?

索道技術管理者は、ロープウェイ・リフト・ゴンドラなどの索道施設を安全に運行するための技術責任者として、 国土交通省が定める「索道運転管理者制度」に基づいて選任される国家資格相当の職務です。 索道施設は高所・急斜面・長距離を人や物を運ぶため、機械設備・ワイヤーロープ・搬器の安全管理が極めて重要であり、 安全確保に関する専門知識と現場判断力が求められます。

索道技術管理者は、索道事業者(スキー場・観光地ロープウェイ・山岳輸送施設など)において 技術面の最高責任者として選任され、 ワイヤーロープの損傷点検、支柱・滑車の状態確認、点検計画の立案、 非常時の運転停止判断、災害時の継続運行判断など、施設全体の保安管理を担います。 災害リスクの高い山岳地帯では、気象変化による安全判断も業務の一部です。

このため索道技術管理者は、単なる管理業務ではなく、 「索道の安全を守るエンジニア」としての専門性が非常に強い職種です。 事業者は法律により、必ず索道技術管理者(または補助者)を選任することが義務付けられており、 索道運行には欠かせない存在となっています。

役割は多岐にわたり、日常点検の指揮、記録管理、保安通信の整備、 メーカーとの調整業務、運行管理者との連携など、運転部門と整備部門の橋渡し役も担います。 安全運行の最終判断を下す立場となるため、責任は重大ですが、 スキー場・観光業界では専門的かつニーズの高い重要資格として位置づけられています。

索道技術管理者の試験概要

根拠法令索道事業法(昭和39年法律第101号)に基づく法定の選任資格
ロープウェイ・ゴンドラなどの索道設備の安全運行を確保するため、事業者が必ず配置する技術責任者。
所管官庁国土交通省(鉄道局)/地方運輸局。
資格区分国家試験ではなく、国交省が定める講習修了+事業者による選任で資格付与される。
必要に応じて「索道技術管理者講習」「主任技術者講習」を受講する。
受験資格(講習受講資格)・索道事業に関する実務経験が一定期間あること
・事業者の推薦または管理者候補であること
※詳細は各年度の講習案内で定められる。
学習内容・索道の構造・保守点検
・機械・電気設備の基礎
・ロープの張力、滑車、支柱などの安全管理
・気象と運行判断
・事故時の対応手順
講習方式座学+実務演習。
修了後に事業者が「索道技術管理者」として選任することで資格を取得した扱いとなる。
合格率受講修了が前提のためデータなし(選任資格)。
実務経験が前提のため難易度は中程度
資格取得までの流れ実務経験 → 索道技術管理者講習 → 講習修了 → 事業者が選任 → 索道技術管理者として従事。
更新必要に応じて再講習・技術確認あり(法令改正時や安全基準更新時など)。

索道技術管理者のQ&A

Q. ロープウェイの運転士とは何が違うの?

A. 索道技術管理者は設備全体の保守・安全管理の責任者であり、運転士のような操作担当とは役割が異なる。

Q. 誰でも講習を受ければなれるの?

A. 実務経験や事業者推薦が必要で、未経験者がいきなり受講することは基本的にできない。

Q. 国家資格と何が違う?

A. 国家試験に合格して免許を取る方式ではなく、講習修了+選任で資格として扱われる「その他(法定配置)」の区分。

索道技術管理者が必要な職業 / あると有利な職業

◆ 必ず必要な職業

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