法律とルールを守る仕事
司法書士(しほうしょし)とは?
司法書士は、司法書士法に基づく国家資格で、登記や供託の代理、裁判所に提出する書類の作成を行うことができます。 不動産登記・商業登記の手続きや企業法務サポート、簡易裁判所での代理業務(訴額140万円以下)も認められており、法律実務の身近な専門家として広く活躍します。 独立開業できる資格としても人気が高く、毎年多くの受験者が挑戦する法律系資格の代表格です。
司法書士は弁護士と異なり、訴訟代理権は制限されていますが、不動産取引や会社設立の場面で不可欠な登記手続きを担う存在として社会的信頼が厚い資格です。高齢化に伴う相続登記の義務化もあり、今後も安定した需要が見込まれます。
司法書士の試験概要
| 根拠法令 |
司法書士法(昭和25年法律第197号) 登記や法律に関わる専門家としての業務を規定した法律。 |
|---|---|
| 所管官庁 | 法務省/司法書士試験は法務省が実施。 |
| 資格区分 |
国家資格(難関) ※不動産登記・商業登記・供託・裁判書類作成などを行う資格。 |
| 受験資格 |
年齢・学歴・実務経験の制限なし(誰でも受験できる)。 ただし扱う法律が広く、実質的には相応の学習が必要。 |
| 試験科目 |
【筆記試験】 ・憲法、民法、商法、刑法 ・不動産登記法、商業登記法 ・供託法、司法書士法 ほか 【口述試験】 筆記合格者のみ実施。簡易な内容の確認。 |
| 難易度 |
合格率は約3〜4%前後の難関試験。 法律分野の横断的な理解と継続的な学習が求められる。 |
| 業務内容 |
・不動産登記・商業登記の手続き ・成年後見業務 ・法律相談(登記・相続・企業法務など) ・裁判所に提出する書類作成 など |
司法書士 Q&A
- Q1. どのくらい勉強すれば合格できますか?
-
個人差はありますが、よく言われるのは「1,000〜2,000時間ほど」。
一気に仕上げる人も、じっくり積み上げる人もいて、ペースはさまざまです。
暗記だけでなく理解が大事な試験なので、無理のない計画があれば十分戦えます。 - Q2. 法律の知識がゼロでも始められますか?
-
もちろん可能です。
はじめは用語が難しく感じるかもしれませんが、テキストに沿って丁寧に学べば、
少しずつ理解が追いついてくる資格です。
「最初はわからなくて当たり前」という前提で進むと気が楽になります。 - Q3. 独学でも受かりますか?
-
毎年、独学合格者も一定数います。
ただ、範囲が広いので、自分に合った教材やスケジュール管理ができると安心です。
途中で不安になったら、一部だけ講義を取り入れるなど柔軟に調整する方法もあります。 - Q4. 記述式対策はどう進めればいいですか?
-
記述式は慣れるほど安定します。
最初は難しくても、過去問や例題で「型」をつかんでいくと、徐々にスピードも精度も上がります。
苦手でも、繰り返すほど成長が見えやすい分野です。 - Q5. 合格後はどんな働き方ができますか?
-
・司法書士法人で働く
・企業内で登記や法務を担当する
・独立開業する
など、幅広い選択肢があります。
開業する人も多く、自分のスタイルに合わせた働き方ができる資格です。
司法書士が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- 司法書士:登記・供託の代理や裁判所提出書類作成のために必須
あると有利な職業
- 不動産営業:登記関連の知識が役立つ
公式情報/出典
- 法務省「司法書士試験案内」
- 法務省「司法書士試験結果(令和5年度)」
難易度: ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ (難易度5)
※難易度は合格率・学習時間・試験範囲をもとに当サイト独自に評価しています。


