歯科技工士(しかぎこうし)

医療・ケア
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歯科技工士(しかぎこうし)とは?

歯科技工士は、歯科技工士法に基づく国家資格で、入れ歯・差し歯・クラウン・ブリッジ、矯正装置などの歯科補綴物を製作する専門職です。 歯科医師の指示のもと、精密な技工物を作り、患者の口腔機能の回復や審美性の向上を支える役割を担います。 手先の器用さと高度な技術が求められる資格です。

歯科技工士は歯科医院だけでなく、歯科技工所や大学・研究機関などでも活躍の場があります。高齢化に伴い入れ歯やインプラントの需要が増えており、将来的にも安定した需要が見込まれる資格です。

歯科技工士国家試験の概要

根拠法令 「歯科技工士法」に基づく国家資格です。
義歯(入れ歯)・クラウン(被せ物)・ブリッジ・矯正装置など、口腔内に入る技工物を製作します。
所管官庁 厚生労働省(医政局)。
受験資格 歯科技工士養成校(2年以上)を卒業、または卒業見込みであること。
《例》専門学校(2年)、短大、大学の歯科技工学科など。
試験内容 ・歯の解剖学
・歯科材料(レジン・金属・セラミック)
・クラウン・ブリッジの設計と製作
・義歯(総義歯・部分義歯)の製作
・矯正装置の製作
・咬合・顎運動の基礎
・歯科技工学概論/衛生学/関係法規 など
試験形式 マークシート方式の筆記試験。
(※実技試験は国家試験ではなく、学校実習と卒業試験で評価)
特徴 立体構造の理解、手先の器用さ、材料の特性理解が重要。
歯科医院の治療計画に合わせて技工物を制作するため、精密性が求められます。

歯科技工士国家試験Q&A

Q1. 合格率はどれくらい?
毎年おおむね90%前後と高めです。
学校のカリキュラムが試験内容と一致しているため、学習を積めば合格しやすい試験です。
Q2. 実技試験はある?
国家試験には実技はありません。
実技は学校課程(実習・卒業制作)で評価されます。
Q3. 歯科医師とどう違うの?
歯科医師は「診断と治療」。
歯科技工士は「技工物の製作」。
直接患者に触れる行為はできませんが、治療の仕上がりを決める重要な専門技術職です。
Q4. 手先が器用じゃないと無理?
最初は全員初心者なので問題ありません。
ただし、細かい作業が多いため、練習量が上達に直結します。
Q5. 就職先はどんなところ?
歯科技工所(民間ラボ)、歯科医院内ラボ、大規模医療法人、矯正専門ラボ、企業の技術職など。
就職率は高めです。

歯科技工士が必要な職業/あると有利な職業

必ず必要な職業

公式情報/出典

  • 厚生労働省「歯科技工士国家試験」
  • 厚生労働省「歯科技工士国家試験結果(令和5年度)」

難易度: ⭐️⭐️⭐️ (難易度3)
※難易度は合格率・学習内容・実習量をもとに当サイト独自に評価しています。

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