水産業普及指導員(すいさんぎょうふきゅうしどういん)

自然・動物
自然・動物と関わる仕事

水産業普及指導員(すいさんぎょうふきゅうしどういん)とは?

水産業普及指導員は、「漁業法」および「水産基本法」に基づく国家資格で、漁業者や水産加工業者に対して、漁業技術・経営管理・環境保全などの指導を行う専門職です。農業分野の「普及指導員」と同様に、水産業の持続的発展と地域漁業の振興を目的として、各都道府県に設置される水産普及センターなどで活動します。

この資格を持つ指導員は、漁場の環境調査、魚類資源の管理、養殖技術の改善、加工・流通の支援などを通じて、水産業全体の品質向上と経営安定化を支援します。また、気候変動による漁場変化や外来種問題への対応、海洋環境保全にも関わるなど、地域社会と海洋資源の橋渡し的な存在です。

水産業普及指導員は、現場に密着して漁業者と共に課題解決に取り組む「地域の海のアドバイザー」です。漁業協同組合、地方自治体、水産試験場など幅広い職場で活躍しています。

水産業普及指導員を取るために必要なこと

  1. 受験資格:大学・短大などで水産学・海洋学・生物資源学を専攻した者、または水産関係の実務経験を有する者が対象です。
  2. 試験内容:筆記試験(漁業技術・資源管理・経営学・環境保全など)および口述試験。科学的知識と現場対応力の両方が評価されます。
  3. 登録手続き:合格者は都道府県を通じて水産庁の登録を受け、「水産業普及指導員」として正式に活動が認められます。

合格率は例年30〜40%前後。公務員(都道府県職員)として採用されてから資格取得を目指すケースが多く、実務経験者が中心です。

水産業普及指導員が必要な職業/あると有利な職業

1. 必ず必要な職業

  • 漁師(水産普及センター勤務)

2. あると有利な職業

公式情報/出典

  • 根拠法令:漁業法(昭和24年法律第267号)/水産基本法
  • 試験実施機関:各都道府県(水産庁指導)
  • 所管:農林水産省(水産庁)
  • 出典:水産庁「水産業普及指導員制度概要」/各都道府県水産試験場資料(令和6年度)
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