土地改良換地士（とちかいりょうかんちし）

建てる・つくる仕事

土地改良換地士（とちかいりょうかんちし）とは？

土地改良換地士は、「土地改良法」に基づく国家資格で、農地の区画整理や換地処分など、土地改良事業における土地権利の調整を専門的に行う技術者です。換地とは、農地整備や区画整理などで土地を再配置することを指し、地権者の公平を保ちながら効率的な土地利用を実現する重要なプロセスです。

この資格を持つ者は、事業計画の立案段階から施工完了後の換地処分まで、法的・技術的両面で事業を支援します。土地所有権や農地法、登記、測量、補償など多岐にわたる専門知識が求められるため、農業土木分野や土地整備事業に携わるプロフェッショナルとして高い信頼を得ています。

農村地域のインフラ整備や土地再編が進む現代において、土地改良換地士は地域の土地利用計画におけるコーディネーター的存在です。土地改良区や自治体、建設コンサルタント会社などでの活躍が中心となります。

根拠法令	土地改良法（昭和24年法律第195号）に基づく国家資格。土地改良事業での換地計画や権利調整を適正に行うための専門資格として位置づけられている。
所管官庁	農林水産省。各都道府県知事が実施機関となり、資格試験や登録事務を行う。
受験資格	・学歴・実務経験に応じた受験制限あり。・大学で土木・農業工学・測量などを専攻している者、または土地改良事業に関する実務経験がある者が対象。・登録換地士として活動するには、合格後に登録申請が必要。
試験内容	・土地改良法および関連法規・換地計画・土地評価・地積測量の基礎・地価・用水路・農地整備などの実務知識・換地処分・登記・事業手続き ※筆記試験（択一式・記述式）で実施。
資格の特徴	農地の区画整理や農業用施設の整備で中心的役割を担う専門家。公共事業や農業土木コンサルタント、土地改良区などでの活躍が多い。登録換地士として独立して業務を受託できるのも特徴。