環境とエネルギーの仕事
有害液体汚染防止管理者(ゆうがいえきたいおせんぼうしかんりしゃ)とは?
有害液体汚染防止管理者は、「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律」に基づく、国家資格に基づく講習修了資格です。
主に化学薬品や有害液体を輸送する船舶・港湾施設において、海洋汚染を防止するための設備管理・運用・監督を行う責任者を指します。
タンカーなどで取り扱う化学物質が海に流出した場合、油濁以上に深刻な環境被害をもたらすことがあります。
そのため、化学物質を積み降ろしする施設や船舶には、この資格を持つ有害液体汚染防止管理者を選任することが義務づけられています。
管理者は、有害物質の分類・取り扱い基準の確認、汚染防止装置の点検、異常発生時の緊急通報・対応訓練などを行い、現場の安全と法令遵守を徹底します。
環境リスクが高まる現代社会において、国際的な海洋保全体制を支える重要な専門職といえます。
有害液体汚染防止管理者を取るために必要なこと
| 根拠法令 | 海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(昭和45年法律第136号) |
|---|---|
| 実施団体 | 一般財団法人 日本海事協会 など |
| 受講資格 | 化学物質の積卸し・保管・輸送などに関わる実務経験者 |
| 講習内容 | 有害液体物質の特性、海洋汚染防止装置の構造、緊急対応、関係法令 など |
| 修了条件 | 講習受講および修了試験合格 |
| 講習期間 | 約2〜3日 |
| 講習費用 | 約35,000円前後 |
有害液体汚染防止管理者が必要な職業/あると有利な職業
1. 必ず必要な職業
- 化学工場スタッフ(液体化学物質を取り扱う船舶・施設)
2. あると有利な職業
公式情報/出典
- 根拠法令:海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律
- 出典:国土交通省「有害液体汚染防止管理者講習制度概要」
- 補足:国家資格に基づく講習修了資格に該当


