建てる・つくる仕事
床上操作式クレーン運転技能講習修了者(ゆかうえそうさしきくれーんうんてんぎのうこうしゅうしゅうりょうしゃ)とは?
床上操作式クレーン運転技能講習修了者は、労働安全衛生法に基づく「法定講習修了資格」で、つり上げ荷重5トン以上の床上操作式クレーンを操作する際に必ず必要な資格です。 クレーンを床上の操作ボタンや吊り下げ式のペンダントスイッチで動かすタイプが該当し、工場や倉庫、建設現場などで荷を安全に移動・積み上げる作業を担います。
この資格を取得すると、製造ラインでの重量物の搬送や、建築資材・機械部品の運搬など、さまざまな現場でクレーンを安全に操作できるようになります。 特に重量物を扱う鉄鋼・造船・機械製造・建設業などでは、資格保持者が現場の中核を担い、他の作業員への安全指導を行うケースもあります。
労働災害防止の観点からも非常に重要な資格であり、クレーン運転士免許を取得する前段階として受講する人も多いです。 講習は全国の安全衛生技術センターや労働局登録教習機関で受けられ、学科と実技の両方を修了することで資格証が交付されます。
床上操作式クレーン運転技能講習修了者の試験概要
| 根拠法令 |
労働安全衛生法に基づく「技能講習修了資格」です。 つり上げ荷重5トン以上の床上操作式クレーンを扱うには、 この講習修了が必須となっています。 |
|---|---|
| 所管官庁 | 厚生労働省(講習実施は都道府県労働局の登録教習機関)。 |
| 受講資格 |
年齢制限のみ(18歳以上)。 実務経験は不要で、誰でも受講できます。 |
| 試験内容 |
・クレーンの構造と名称 ・ワイヤーロープ・フック・つり具の基礎知識 ・荷重バランスの見方(荷重曲線・つり角) ・合図(クレーン合図)の基準 ・玉掛け作業との連携 ・危険ポイント(横揺れ・巻き下げ・巻き上げ過負荷) ・点検(始業前点検・月例点検) ・実技:床上操作・ペンダント操作の基本操作 |
| 試験形式 |
学科講習+実技講習+修了試験(筆記)。 実技は基本操作が中心で、事前練習があれば問題ありません。 |
| 特徴 |
製造業・倉庫・鉄工所・資材置き場など、多くの現場で需要があります。 クレーン事故を防ぐため、適切な操作・荷重管理・連携が不可欠な資格です。 |
床上操作式クレーン運転技能講習修了者 Q&A
- Q. どんなクレーンが対象?
-
「つり上げ荷重5トン以上」の床上操作式クレーンです。
ペンダント(押しボタン)で操作するタイプが該当します。 - Q. 玉掛け技能講習は別に必要?
-
はい、玉掛け作業を行う場合は「玉掛け技能講習」が別途必要です。
クレーン操作と玉掛け作業は資格が分かれています。 - Q. 修了試験は難しい?
-
難易度は高くありません。
荷重計算・合図・構造・点検の基本を理解すれば合格できます。 - Q. 実技講習で習うことは?
-
・荷をまっすぐ上げる・下げる
・横振れを抑える操作
・安全位置での停止
・合図者との連携
・つり具の確認と点検
現場での基本操作を中心に行います。 - Q. この資格があると何ができる?
-
製造ライン・倉庫・組立工場などでの荷役作業が可能になります。
大型設備や重量物を扱う現場では必須の資格です。
床上操作式クレーン運転技能講習修了者が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
あると有利な職業
公式情報/出典
- 厚生労働省「労働安全衛生法施行令」関連資料
- 登録教習機関(中央労働災害防止協会など)
難易度: ⭐️⭐️ (難易度2)
※実技を含むが、講習修了で取得可能。現場経験者に人気。


